NECとミサワホームが南極観測での連携を報告、新世代への教育活動も推進

南極観測パートナー認定企業としての初の合同帰国報告会

2025年6月30日、NECネッツエスアイ株式会社とミサワホーム株式会社が、南極地域観測事業への持続的な貢献を報告する合同帰国報告会を極地研究所にて開催しました。この会では、両社の社員が第65次南極地域観測隊に参加した際の実体験を共有し、現地での具体的な活動内容を広く発信しました。

この報告会は、極地研が認定した南極観測パートナー企業としての成果を示す貴重な機会でした。NECとミサワは、それぞれの専門分野を活かし、過酷な南極環境において通信インフラや建物の建築支援を行ってきました。報告会では、まず極地研の宮本仁美氏と藤野博行氏が日本の南極観測事業の概要を紹介。その後、NECの清水岬氏とミサワの松本巧也氏が壇上に立ち、両社の活動内容を写真や映像で報告しました。

南極観測事業の意義と未来への貢献

日本の南極観測は、1955年から70年近くにわたり、国の重要な事業として実施されています。近年は気候変動の影響を探るために、南極での集中的な観測が行われています。このような背景の中、NECネッツエスアイとミサワホームの取り組みは、民間企業としての技術力を駆使して、南極の観測事業に寄与しています。NECは1987年から通信インフラを提供し、ミサワは1968年から昭和基地の建設に携わってきました。

両社は、極地の厳しい環境で得られた知見を次世代教育へと還元し、環境意識を育む活動を続けています。NECの「南極くらぶ」は地域行政と協力し、2万人以上が参加した実績を持ち、文部科学省からも高い評価を受けています。ミサワホームの「南極クラス」は全国的に展開され、子どもたちに希望を与える取り組みとして注目されています。両プログラムは、社会的な価値の創出を目指しています。

未来に向けた活動と南極観測パートナー企業認定制度

両社の取り組みは、南極観測パートナー企業認定制度の一環として進められています。この制度は極地研のもと、南極観測に取り組む企業を認定し、パートナーシップを広げることを目的としています。目前の課題に直面する中で、南極観測活動の意義が更に高まっており、両社は引き続きこの重要な事業への支援を行います。

この報告会は、南極観測事業に対する関心を高める役割を果たすことが期待され、持続可能な地球環境への理解を促進する第一歩と位置づけられています。今後も、両社は連携を強化し、持続可能な社会の実現に向けた貢献を継続していくことを表明しています。