七尾市が保育施設向けにキャッシュレス決済を導入
2025年4月から、石川県七尾市では公立及び私立の保育施設全体でキャッシュレス決済「誰でも決済」の本格利用が開始されます。この取り組みは、保育現場のデジタルトランスフォーメーション(DX)を進める重要な一歩として注目されています。
なぜキャッシュレス決済が必要なのか
七尾市では、2026年度から新たに導入される「こども誰でも通園制度」に伴い、多くの保育関連の料金徴収が予想されます。これに対応する形でキャッシュレス決済の導入が決定されました。従来、保育施設では一時保育や延長保育などの料金を現金で集金しており、その際に保育士はおつりの準備や現金の管理に手間取っていました。さらに、近年は現金を持ち歩かない保護者も増えており、都度小銭を準備することの負担も課題となっていました。
「誰でも決済」の導入により得られる利点
新しい「誰でも決済」が導入されることにより、保育士は現金の手続きから解放されます。これにより本来の業務に専念できるようになり、保護者にとっても、VISAやMastercardなどのクレジットカードや、PayPay、au PAYなどのQRコード決済を利用することで、会員登録無しで簡単に支払いを行うことが可能になります。
施設の担当者の声
実際に七尾市子育て支援センター「親子ふれあいランド」の担当者からは、次のような意見が寄せられています。「以前は現金で一時預かりの費用を徴収していたため、毎日金庫を確認する必要がありましたが、キャッシュレス導入によりその手間が無くなったのは大変嬉しいです。さらに、保護者の方々も手軽に一時預かり保育を利用できる環境が整い、キャッシュレスの良さを実感しています。」
利便性向上に向けた努力
七尾市の子育て支援課の豊島氏も、この取り組みに期待を寄せています。「保護者と保育士の利便性向上を目指し、社会情勢の変化にも柔軟に対応していきます。自治体として導入費用や月額費用がかからないのは大きな利点です。」とコメントしています。これにより、保護者の負担軽減や保育士が子供たちと過ごす時間が増え、全体的な保育の質向上につながることが期待されています。
課題を解決するキャッシュレス決済
「誰でも決済」は、保育施設内で生じる現金の支払いを排除します。これにより保育士はおつりの準備から解放され、保護者も様々な決済手段でスムーズに支払いができるようになります。実際に使用する保育士からも、集金時の手間が軽減され、安心して業務に専念できるようになったとの声も寄せられています。
一方、保護者側からも、手がふさがっていてもスマホで決済を行える利点が高く評価されています。「子どもを抱っこしながらの現金払いは大変でしたが、QRコードを使うことで手間が省けて助かっています。」といったコメントがあるように、利用者からも喜ばれています。
地域連携の強化に向けて
また、保育施設を地域の子ども食堂などとして活用する動きも広がっている中で、「誰でも決済」の導入はそのような地域連携を支援する一助ともなるでしょう。今後、様々なサービス向上に向けた取り組みが期待されます。
BABY JOB株式会社の役割
このキャッシュレス決済サービス「誰でも決済」を提供しているのは、BABY JOB株式会社です。この会社は、保育施設向けに紙おむつやおしりふきのサブスクリプションサービスも展開しており、2024年11月時点で5100以上の施設に導入されています。BABY JOBは、「手ぶら登園」などのサービスを通じて、より快適な子育て環境を創出することを目指しています。
まとめ
七尾市の公立保育施設が導入したキャッシュレス決済「誰でも決済」は、保護者と保育士の双方にとっての負担を軽減し、利用しやすい環境を整える重要な一歩です。今後の展開が非常に楽しみです。