親のデジタル資産を把握できていない子どもたちの実情
近年、私たちの生活はデジタル化が進み、資産や契約もスマートフォンやパソコン上に蓄えられています。しかし、若い世代が親のデジタル資産をどれほど理解しているのか、これは重要なテーマです。PR media株式会社による実態調査の結果、親のデジタル資産を「把握できていない」と答えた人が60.6%に達しました。これは深刻な問題です。
調査の概要と結果
本調査は、日本全国の30歳から69歳の男女を対象に行われ、親が存命の方を対象としています。調査結果では、実に半数以上(52.2%)が親のデジタル資産を「ほとんど・まったく把握していない」と回答しました。
特に、最も把握できていないデジタル資産が「スマホ・PCのロック解除パスワード」であることが示されました。約37.0%がこの情報を知らないと回答し、続いてネット銀行やネット証券のログイン情報が22.0%、緊急時の連絡先やパスワード管理アプリの場所が18.0%と言えます。
デジタル資産は、実物の現金や不動産と異なり、視覚的に確認しづらいため、特に情報の「入り口」であるパスワードが不明な場合、確認できないという新たなリスクが浮かび上がります。
相続時の不安
さらに、調査によると、万が一の際、スマホやPCの中身を確認できるかどうかに不安を感じる人が49.3%という結果が浮かび上がりました。これは、他の資産とは異なるデジタル特有の不安を示しています。情報が端末の中に閉じ込められたままでは、重要な情報へのアクセスが滞るのです。
相続において「デジタル資産を見逃すことに対するリスク」として意識していない方も多いですが、60.6%が実際には把握できていないという状況は警鐘を鳴らすべきです。
共有の必要性
調査では、子世代が特に「共有してほしい」と望む情報が再び「スマホ・PCのパスワード」であることが明らかにされました。なんと43.7%がこのパスワードを重要視していると回答しています。つまり、「見えない情報」と「共有したい情報」が一致しているという現状が浮き彫りになりました。
リアル資産との対比
興味深いことに、リアル資産を把握できていない割合は64.6%だったのに対し、デジタル資産は60.6%という大差はありませんでした。これは、デジタル遺産が特に難しいテーマであるわけではないことを示唆しています。実際には、リアルな資産の棚卸しと同様に、デジタル資産も家族で話し合うことで明らかにできるものです。
まとめ
相続の準備は、預貯金や不動産のような「目に見える資産」だけでなく、スマートフォンやパソコンの中にある情報も考慮すべきです。親世代に必要な情報を事前に話し合うことが、特にデジタル化が進む現代において重要になってきています。まずは「パスワード」を家族で共有することから始め、何をどのように進めれば良いのか分からない場合は専門家に相談することがおすすめです。