平和の祈りを音に乗せて。ジェイコブ・コーラー特別コンサート

被爆ピアノの響きとともに、平和を願う音楽の旅

静岡・清水文化会館マリナートにて、2025年5月20日に人気ピアニストジェイコブ・コーラーによる特別なコンサートが開催されます。このコンサートは、被爆80年を迎えるにあたり、広島の「被爆ピアノ」を用いて平和への願いを届けることを目的としています。

超絶技巧を誇るピアニスト、ジェイコブ・コーラー

ジェイコブ・コーラーはアメリカ・アリゾナ州出身のクラスとジャズを融合させた演奏スタイルが特徴のピアニストです。彼は幼少期からクラシックピアノに親しんできましたが、アリゾナ州立大学でのジャズ奨学金を機にその才能を開花させました。彼のYouTubeチャンネルの総再生回数は驚異の1.4億回を超え、多岐にわたる音楽ジャンルでファンを魅了し続けています。

被爆ピアノとの出会い

コーラーが「被爆ピアノ」と出会ったのは2021年、広島の原爆ドームにて。原爆によって傷を負いながらも奇跡的に残ったこのピアノは、日本の音楽文化におけるシンボルです。調律師の矢川光則氏によって修復されたこの楽器を通じて、彼は平和のメッセージを広める活動を開始しました。2024年には国立競技場でその音色を響かせる予定です。

コンサートの内容と意義

静岡で行われるこの特別なコンサートでは、被爆ピアノで「戦場のメリークリスマス」や「荒城の月」といった名曲を演奏するほか、通常のグランドピアノでクラシックとジャズを融合させたコーラー独自のスタイルを堪能することができます。新作アルバム「プレリュード・フォー・ピース」から特別に演奏されるこの曲は、被爆80年を祝した献呈曲として、彼の平和への強い思いを込めて作られました。

コンサートのクライマックスには、音楽を愛するすべての人々に向けて、平和の象徴ともいえる被爆ピアノの響きが、会場全体に広がることでしょう。観客はこの瞬間を共にし、音楽を通じて平和の重要性を再認識することができる素晴らしい機会となること間違いありません。