BtoB営業における行動特性調査の意義
シェルパワークス株式会社は、東京に本社を置く企業として、BtoB営業に従事する322名を対象にした行動特性の調査を行いました。この調査は、特に大型で複雑な商談に関わる営業担当者の成果を分ける要因を探ることを目的としています。調査結果は、第23回人材育成学会年次大会にて発表されました。
調査の背景と目的
BtoB営業の現場では、同じ商品を扱い、同じ環境で活動しているにもかかわらず、営業成績に大きな差が生じることがよくあります。従来はその原因とされていた「経験」や「センス」、さらには「人柄」といった要素は、あまりにも抽象的で具体性に欠けます。このような背景の中、本調査においては、成果差を営業担当者の個人の資質に帰するのではなく、行動特性の違いとして分析することを目的にしています。
調査方法と分析の視点
調査は、複雑な営業活動に携わる322名に対し、日常的な行動や考え方を以下の4つの観点から分類して行われました。
これにより、高業績者と低業績者の行動特性の違いを浮き彫りにすることができました。
調査結果の主要な発見
分析の結果、高業績者は以下の特性において低業績者を上回ることが確認されました。特に目立つ違いは以下の5点です。
1.
合意形成力:複数の関係者を想定し、効果的に合意を形成しようとする姿勢。
2.
クロージング力:商談の完結に向けて、進め方を慎重に設計しているかどうか。
3.
時間・計画管理力:限られた資源を成果を上げるための活動に集中させているか。
4.
インサイト提示力:顧客の観点や問題点を的確に整理し、適切に提案できているか。
5.
経験の概念化力:過去の経験から学び、次の行動に活かそうとする姿勢。
これらの特性は、単なるスキルや一時的なつまづきの違いではなく、商談プロセスをどのように捉えているか、また日々の営業活動をどう組み立てているのかといった根本的な行動パターンの違いを反映しています。
今後の方向性
本研究の結果は、特別な営業スキルや才能が成果を決定づけるのではないことを示しています。むしろ、成果差は営業活動全体にわたる行動特性の違いから生じています。この知見を基に、シェルパワークスではこれからも営業力強化を進めていく方針です。
さらに、調査で整理された20の行動特性を基盤に、営業人材の育成や組織的なサポートを通じて、顧客に対するさらなる価値提供を目指しています。営業人材育成体系の構築やサービスの充実を図ることで、BtoB営業の現場での成果再現性を高めることに全力を注いでいます。
発表者と会社概要
本調査は、シェルパワークスの執行役員である田門誠一郎氏と福永壽美子氏によって共同で実施されました。シェルパワークス自体はBtoB企業の営業組織に対して、人材育成や組織開発支援サービスを提供しており、「日本の営業を元気にする」というミッションを掲げています。
詳細な情報については、
シェルパワークス株式会社のウェブサイトをご覧ください。