日立製作所、新たなエレベーター開発拠点を設立
株式会社日立製作所(以下、日立)とその子会社である株式会社日立ビルシステム(以下、日立ビルシステム)は、ビルシステム事業の研究開発強化を未知の次元へと進化させるため、新開発施設を茨城県ひたちなか市の水戸事業所に建設することを決定しました。
新開発施設の目的
新開発施設は、昇降機技術のさらなる発展を目指し、特に日本国内におけるエレベーターの新設需要の80%を占める標準型エレベーターの次世代モデルの開発や、老朽化したエレベーターのリニューアル需要に応える製品の開発に注力します。これにより、消費者のニーズに応えるだけでなく、より安全で快適な住環境を提供しようとしています。
この施設は、地上高213mの日本一高いエレベーター研究塔「G1TOWER」に隣接して建設される予定で、2025年7月から着工し、2027年2月に完成予定です。この研究塔は、エレベーターの研究における重要なシンボルとなっています。
水戸事業所の役割
日立と日立ビルシステムは、水戸事業所を中心に昇降機の開発を進め、亀有総合センター(東京都足立区)ではビル設備のメンテナンスやデジタルサービスの開発に専念する方針を立てています。この新しい開発施設によって、昇降機の新設・リニューアル製品の開発を一元化することで、業務の効率化を図ります。
新開発施設の情報
施設概要
- - 所在地: 茨城県ひたちなか市市毛1070番地(水戸事業所敷地内)
- - 建築面積: 591㎡
- - 建物規模: 地上高49.5m
- - 階数: 地上4階
- - 着工: 2025年7月
- - 竣工: 2026年8月(研究開発設備整備後、2027年2月使用開始予定)
施設完成後は、日立と日立ビルシステムにとってさらなる研究開発のハブとなり、業界全体の発展に寄与することが期待されています。
ビル設備の未来
この新開発施設では、エレベーター新設需要を満たすだけでなく、安全性や災害対応の観点から需要が高まる既設エレベーターのリニューアル製品開発にも力を入れます。
日立と日立ビルシステムは、ビル設備のスマートモニタリングとデータ分析、OT(Operational Technology)、さらに高品質で環境性能に優れたプロダクトを組み合わせて、新しい価値を創造することを目指しています。これにより、市民の安全で快適な生活を実現し、ウェルビーイングの向上、さらには社会全体の発展に貢献していく方針です。
まとめ
日立が推進するこの新開発施設は、社会の基盤となるビルシステム事業の強化を図る重要な一歩です。今後、日立ビルシステムの最新情報は公式ウェブサイトやYouTubeチャンネルで随時更新されるので、興味のある方はぜひチェックしてみると良いでしょう。