老後資金への不安、現状と今後の生活者意識
シックスワン株式会社が運営する介護・福祉の情報サイト『ケアワークス』は、2025年9月に全国の20代から50代の男女880人を対象とした「老後資金に関する意識調査」を実施しました。その結果、実に83.8%の調査対象者が老後資金に不安を抱えていることが明らかになりました。特に、最も多くの人が心配している要因として挙げられたのは「物価上昇による影響」です。
調査結果の概要
調査では、対象者が示した主なポイントは以下の通りです。
- - 老後資金に対する不安: 83.8%が何らかの不安を感じており、そのうち約半数が「とても不安」と回答。
- - 心配な要因: 「物価上昇」の影響が全体で36.0%と最高率でしたが、50代では「医療・介護費」の増加が最も心配されていました。
- - 必要額の認識不足: 約4割が老後資金の必要額や準備額について「わからない」と回答し、具体的な金額を想定できていないことが浮き彫りになりました。
金融資産の現実
現在の金融資産については、半数以上が「500万円未満」と回答しており、老後生活を支えるには不十分といえる状況です。また、預貯金・金融資産額の調査によれば、「100万円未満」が最も多く、金融資産の格差が顕著に現れています。これに対し、5,000万円以上の資産を有する層も見受けられるため、経済的な不安感が社会に波及していることがわかります。
年代別の不安要因
今回の調査は特に年代別の傾向が興味深いものでした。20代では物価上昇が最も懸念されていましたが、50代に入ると医療や介護費用の高騰が大きな不安につながっている様子が見て取れます。これは、各世代が抱える具体的な生活上の課題が異なることを示しています。
住環境と所得の構成
調査結果では、世帯構成や年収についても触れられています。年収1,000万円以上の層は14%に留まる一方、中間層が多く占める結果となり、300-600万円の世帯が約36%に達しました。また、賃貸住宅に住む人が36.7%と最も多いことがわかり、持ち家の状況も多様です。
今後求められる情報提供
今回の調査を通じて、老後資金に対する不安が多岐にわたることが浮き彫りとなりました。具体的な準備や対策が不明な人が多い中、今後は具体的かつ実践的な情報提供が求められています。『ケアワークス』は、引き続き介護や福祉に関する情報を発信し、生活者のニーズに応えるプラットフォームとしての役割を果たしていく方針です。
まとめ
老後資金に対する不安は多くの人に共通しており、特に物価上昇や医療費の高騰が心配の種です。各世代の特性に応じた情報提供とサポートが重要です。今後も『ケアワークス』は、介護や福祉に関する様々な情報を提供し、生活者の安心を支えるこうした取り組みを強化し続けていきます。