昭和の礎「明延鉱山」の魅力を知る講座
兵庫県養父市に存在する「明延鉱山」は、かつて日本一の錫鉱山として栄えていました。その鉱山の歴史や文化を学ぶ講座が2025年7月7日(月)に、阪急グランドビルで開催されることが発表されました。この講座は、阪急交通社が運営する「阪急たびコト塾」主催で、地域の文化と歴史に光を当てる貴重な機会となります。
明延鉱山の歴史
明延鉱山は809年に開山され、奈良時代においては東大寺の大仏鋳造のために銅が献上されたという古くからの歴史を持っています。昭和40年代には、日本国内での錫の生産量の95%を誇っていたこの鉱山は地域の発展に寄与し、重要な経済資源となりました。しかし、1987年に閉山し、その後は多くの人々がその存在を忘れ去ってしまいました。
2017年には日本遺産として認定され、文化財としての価値が再評価されることとなりました。現在も残されている岩肌や削岩機に触れながら、当時の人々がどのように暮らしていたのかを感じ取ることができます。
講座の内容
講座では、地域の区長であり明延鉱山のガイドとしても知られる小林史朗氏を講師に迎えます。彼は、明延鉱山の歴史や繁栄についての深い知識を持つ貴重な存在で、さまざまな歴史的視点からの報告を行います。特に、豊臣秀吉や徳川家のような時代の権力者が明延鉱山に与えた影響についても触れ、鉱山が地域に与えた経済的背景を議論します。
第二回目として企画されている9月6日(土)には「明延鉱山と一円電車」というテーマでの講座も予定されています。一円電車は当時の交通手段として利用されており、今回の講座では、鉱山探検坑道の魅力や、現在も残る採掘機械についても触れられます。
地域の魅力を再発見
この講座を通じて、参加者は昭和の近代産業遺産である明延鉱山の魅力を体験し、地域の歴史を深く知ることができます。参加者同士の意見交換も促進され、地域社会の活性化にも寄与することでしょう。さらに秋には、実際に明延鉱山を訪問するツアーも企画されています。専門ガイドの案内を受けながら、鉱山跡とその周辺の歴史を直に感じる貴重な体験ができる機会です。
阪急交通社は、これからも地域文化や歴史を重視したイベントを通じて、参加者の人生を豊かにするよう努めてまいります。明延鉱山は、ただの廃鉱山ではなく、日本の近代の歴史に深く関わる場所であることを、多くの人に伝えたいと思っています。
講座詳細
- - 日時: 2025年7月7日(月)11時~12時30分
- - 場所: 阪急交通社 グランドビルトラベルセンター(阪急グランドビル30F/大阪市北区角田町8-7)
- - 講師: 小林史朗氏
- - 募集人数: 80名
- - 参加費: 無料
興味のある方は、ぜひ参加のお申し込みをお待ちしております。歴史探訪の旅に、あなたも一歩踏み出してみませんか?