岡山大学が主催する「のこり福キャンペーン2024」は、食品ロス削減を目的にした取り組みであり、今年の11月に全国で展開されます。
このキャンペーンは、過去2年間にわたって実施された活動を更に発展させる形で行われ、期間は2024年11月1日から11月30日までの1ヶ月間です。
参加するのは、岡山県内のデパートやスーパーなどの5事業者で、これらの店舗では、割引食品の購入を促進するための各種施策が取り入れられます。具体的には、店内での「てまえどり」を促すためのポスターやデジタルサイネージを使用し、来店客に対して食品ロス削減の意識を高めるための啓発活動を行います。
さらに、専用のスマートフォンアプリを通じて、リアルタイムで食品売場の状況を中継し、来店客が割引商品をお得に購入できる環境を提供します。このアプリは、プッシュ通知機能を持ち、キャンペーンの最新情報やお得なクーポン情報を受け取ることが可能です。
参加店舗では、アプリ上で得たポイント還元が行われ、しかも特定の条件を満たしたクーポン利用によって得た10円が、フードバンク団体に寄付される仕組みとなっています。この取り組みは、参加店舗の一部で実施される予定ですが、地域の支援活動にもつながる重要な要素となります。
食に関する意識改革を更に進めるために、本キャンペーンでは、最新のAI技術も利用されます。例えば、映像を解析して人々の行動を認識する行動認識AIを導入し、啓発資材がどれだけ認知されているか、どのくらいの人が食品ロス削減を実践しているのかを測定します。これにより、キャンペーンの効果を定量的に評価し、次回への改善点を洗い出すことができます。
また、食品の値引システムもAIを活用して動かし、値段設定の効果を実証するための取り組みも進められています。
岡山大学は、このキャンペーンによる成果を農林水産省や業界団体と共有し、全国のスーパーマーケットや小売業者にもこの活動を広めていく計画です。食品ロス削減に向けた新しい知見の共有と社会実装を目指し、キャンペーンの重要性を強調しています。
「のこり福キャンペーン2024」の詳細や最新情報は、公式ホームページで確認することができます。
このように、地域との連携や技術革新を融合させた岡山大学の取り組みは、今後の持続可能な社会の実現に向けた大きな一歩となることでしょう。参加事業者や地域の皆様、そして広く一般の方々にとっても、このキャンペーンが新しい意識を生むきっかけになればと思います。