学生が語る「配属ガチャ問題」から見える未来の新卒採用
2023年7月25日、good luck株式会社が主催する新卒未来フォーラム「ジョブズ」が開催され、学生と企業関係者が集い、新卒採用の課題と「配属ガチャ問題」について活発に議論を交わしました。このイベントは、今後の新卒採用や就職活動の方向性を探るための貴重な機会でした。
ジョブズの概要とは?
「ジョブズ」は、新卒採用に関する現状を分析し、企業と学生の相互理解を深めることを目的としたフォーラムです。毎月開催されるこのイベントでは、特に現場を知る人事担当者と学生が直接意見を交わす場として工夫されています。務めたのは、現役大学生が中心となっての対話。学生自らの視点を通じて、採用に関わる諸問題を掘り下げる形です。
配属ガチャ問題とは?
参加した学生たちが関心を寄せた「配属ガチャ問題」。この言葉がなぜ学生の間で話題になるのか、参加者はその背景を様々な角度から考察しました。学生の中には、仕事のやりがいの重要性を訴える声や、自らのキャリアについての情報不足を指摘する意見もありました。
「配属ガチャが注目を浴びる理由は、配属先がキャリアに大きく影響するため」や「企業への信頼感が薄れて、自分のキャリアを自分で描きたいという意識が高まっているから」といった分析もされました。すなわち、「配属ガチャ」の根本的な問題は学生の情報不足や企業側の情報開示不足にあるとの認識が広まりました。
誰に原因がある?
次に議論されたのが、「配属ガチャの原因は学生にあるのか、企業にあるのか?」という質問です。「学生は自己分析が不足している」といった自身の課題を認識している意見や、「企業の情報提供が不十分」といった企業側の問題点が指摘され、互いに責任の所在を見極めることが求められました。
このように、両者の責任の明確化が進む中、実務経験による理解や適性表示といった新たな提案が生まれました。学生が自らスキルを提示し、企業がその適性を踏まえて配属を考えるという新たなマッチングの形が期待されました。
学生の本音に迫る
最終的に、参加した学生たちの「配属ガチャ」への率直な意見が飛び出しました。「早期離職の懸念から廃止すべきだ」との声や、「学生と企業がフェアな関係を築くことでポジションの確約ができるのが理想」といった多様な意見が寄せられました。
また、参加者の中には「明確なビジョンがない場合、信頼できる企業に任せることもあり得る」という柔軟な考えも見られ、配属ガチャの是非は一概に決めること無く、改善すべき点が提示されました。 結局のところ、信頼関係を築き、学生が納得できる配属ができるかが重要だとの共通認識が形成されました。
永島講師のコメント
イベントの講師であり、トイトイ合同会社の永島は「配属ガチャ問題は学生だけの問題ではなく、企業にも課題がある」と述べ、学生と対話する機会が持てたことが意義深かったと振り返りました。特に、学生自身が問題を捉えている姿勢に驚きを覚え、採用側の情報提供と通じて相互理解を深める重要性を再認識したとのこと。
今後の展望
次回の「ジョブズ」は8月26日に予定され、企業側が配属ガチャを解消するための工夫を探るテーマに取り組む予定です。今後も卒業予定の学生たちの声を大切にし、彼らが新卒採用の明るい未来を描けるよう支援を続けていく所存です。
新卒採用の未来。それは、企業と学生、双方が手を携えて築き上げるものであることが確信される議論となりました。これからもホットなテーマである「配属ガチャ問題」に注目し、活動を続けていきたいと思います。