松尾芭蕉が愛した高槻市の初夏の風物詩・ウノハナ

高槻市のウノハナが初夏を彩る

大阪府高槻市の南部、西面地区にある「玉川の里」は、初夏に訪れる風物詩として知られるウノハナが咲き誇る場所です。このウノハナは和名では「ウツギ」とも呼ばれ、玉川の水路沿いに生息しています。毎年5月から6月にかけて約300本のウノハナの群生が白く可憐な花を咲かせ、市民や観光客を迎え入れます。本年令和7年の5月13日現在、全体の約3割が開花し、散歩に訪れた人々はその美しさに感嘆の声を上げています。

玉川の歴史と文化

この場所は「摂津国三島の玉川」として名高く、日本の六玉川の一つに数えられています。古くから多くの詩歌に詠まれた歴史ある景勝地であり、天保14年（1843年）には、著名な俳人・松尾芭蕉の句「卯の花や暗き柳のおよびごし」が刻まれた句碑が建立されました。この句碑は、ウノハナとともに地域の人々に長年愛されてきました。

ウノハナの魅力

ウノハナの花は、清楚で白く、柔らかな香りが漂います。満開の時期には、花が水面に映り込み、一層の美しさをかもし出しています。この時期、玉川の水路沿いでは市民たちや観光客が互いに足を止め、ウノハナの美しさを存分に堪能しています。時にはカメラを手にした人々が、背景に映る水路や緑豊かな自然とともにその瞬間を捉える姿も見られます。

アクセス情報

高槻市を散策する際は、JR高槻駅南口または阪急高槻市駅から市営バス「柱本団地」行きに乗車し、「唐崎西口」で下車します。そこから西へ約600メートル歩くと、玉川の里へ到着します。ただし、駐車場の用意はないため、公共交通機関を利用することをお勧めします。初夏の風を感じながら、ぜひウノハナの群生を楽しみに訪れてみてください。ここは、市民が誇りに思う美しいスポットであり、訪れる者の心を和ませる場所です。