キリンホールディングスが次世代細胞技術に出資しヘルスサイエンス推進

キリンホールディングス株式会社は、2024年8月22日にAIを活用した次世代の細胞分析技術を展開するシンクサイト株式会社に対し出資を行いました。この出資は、独立系ベンチャーキャピタルのグローバル・ブレイン株式会社との共同で設立されたコーポレートベンチャーキャピタルファンド「KIRIN HEALTH INNOVATION FUND」を通じて実現しました。
シンクサイト社は東京大学および大阪大学の技術をもとに設立されたスタートアップで、独自のゴーストサイトメトリー（GC技術）を駆使し、細胞の高速かつ高精度な分析・分離を可能にしています。この技術により、遺伝子治療や再生医療の分野での新たなアプローチが期待されています。特に、同社は2023年に最初の商用装置「VisionSortTM」を発表し、既に多くのアカデミアや製薬会社での導入実績があります。
出資を通じて、キリンホールディングスは自社が有する発酵・バイオの技術をシンクサイト社の専門的な細胞分析技術と結び付け、ヘルスサイエンス領域で新たな価値を生み出していく計画です。

キリングループは「キリングループ・ビジョン2027」を掲げ、食と医療を融合させた新しい価値を創造することを目指しています。既存事業を活かしつつ、新しいヘルスサイエンス領域の開発を進めることで、より人々の健康に貢献することを目指しています。

シンクサイト社は、2016年に創業したベンチャー企業であり、さらなる進化を遂げつつあります。その技術は再生医療や免疫細胞治療だけでなく、病気の予防や創薬プロセスにも応用可能で、幅広い分野での社会実装が期待されています。

「KIRIN HEALTH INNOVATION FUND」は、ヘルスサイエンス領域のスタートアップ企業に向けて、多様な革新的技術やビジネスモデルを持つ企業に投資しています。このファンドは、長期的な視点から持続可能な価値を追求しており、キリングループのリソースを活用しながら顧客や社会のニーズに応えることを目指しています。

キリングループは、食と健康に関する新しい価値を提案し、心豊かな社会の構築に貢献するための取り組みを続けていきます。