新たな材料開発を支援するAI技術が進化、逆推算アプリ「AI材料開発クラウド」を公開

新たな時代の材料開発が到来

株式会社アイデミーは、AI技術を駆使した材料開発ツール「AI材料開発クラウド」をリリースしました。この新しいアプリケーションは、ベイズ最適化の逆推算技術を活用して、研究開発プロセスの効率化を図ります。近年の技術革新により、特に材料開発においては、デジタル技術の活用が企業の競争力を決定付ける要素であることが広く認識されています。

材料開発におけるDXの進展

材料開発は最先端の技術が求められる分野であり、デジタル変革（DX）もその一環として進行しています。アイデミーは2014年の設立以来、企業向けにオンラインDXラーニングやプロジェクト支援を提供してきました。その取り組みの一環として、2023年には材料開発のための「Lab Bank」を立ち上げ、MI（マテリアルズ・インフォマティクス）活用支援を強化しています。

「AI材料開発クラウド」の登場は、材料開発における新たな一歩と言えるでしょう。このツールは、以前の実験データを活用して、迅速かつ正確な組成予測を可能にします。この予測が実現することで、開発期間の短縮やコスト削減が大きな期待を寄せられています。

AI技術の圧倒的な利便性

「AI材料開発クラウド」は、実験条件の最適化を同時に行うことができる点が特徴です。通常、実験サイクルでは一つの条件だけを変更することが一般的ですが、本ツールはデータ全体の傾向を分析し、複数の条件を同時に最適化します。これにより、実験サイクルを劇的に短縮し、効率的な研究開発を実現します。

未探索の領域についても積極的にアプローチします。通常、パラメータ数が増えると実験が可視化しづらくなりますが、「AI材料開発クラウド」は、重要な領域が見当たらない際には未探索領域から候補を提案する機能を持っています。このような機能は、材料開発の新たな可能性を開くものとなるでしょう。

そして、過去のデータを利用して、目標の物性に達するまでの手順数の削減も予測できます。実際にこのツールを用いることで、導入効果がどの程度かを迅速に検証することが可能です。