nPM2100で寿命延長
2025-01-27 10:30:31

Nordic Semiconductor、新型nPM2100 PMICでバッテリー寿命を大幅にアップ

低消費電力ワイヤレス技術をテーマにしたNordic Semiconductorが自社のパワーマネジメントIC(PMIC)シリーズに新たにnPM2100を加えました。この新製品は、一次電池を使用するさまざまなデバイスのバッテリー寿命を延ばすことを目的としています。nPM2100は、その高効率な昇圧レギュレータと独自の省エネルギー機能を駆使し、エネルギーを最大限に活用することができます。

具体的には、nPM2100はワイヤレスマウスやキーボード、リモコン、さらには医療機器といった多彩なアプリケーションに対応可能です。これにより、各デバイスは充電なしでより長く機能し、ユーザーにとっての利便性は格段に向上します。

環境への配慮も考慮されたnPM2100は、一次電池の廃棄問題にも対応しています。欧州共同体研究開発情報サービス(CORDIS)によると、全世界では毎年280億個もの一次電池が廃棄されており、その製造には膨大なエネルギーが必要です。このような背景から、効率的なエネルギー管理が求められています。nPM2100の導入により、ユーザーは電池の持ちを最大限に引き出し、無駄な廃棄を減少させることが可能となります。

Nordic Semiconductorの戦略責任者、Kjetil Holstadは、「我々のPMIC製品は、顧客に対して低消費電力のIoTソリューションを提供するために重要である」と述べ、今回の新製品に非常に期待を寄せています。また、PMICにより、バッテリーの交換頻度を減らすことができるため、製品のコスト効率も改善されます。

さらには、nPM2100はNordicのnRF52、nRF53、nRF54シリーズのSoCおよびMCUの電源を巧みに管理し、高効率かつコンパクトな設計が施されています。このPMICはI2C互換のTWIを介して設定可能で、複雑な機能も簡単に利用可能です。

また、nPM2100はエネルギー効率を最大化するための機能が充実しており、特に出荷モードでは35 nAという驚異的なスリープ電流を実現します。このモードでは軽量デバイスに対するサポートが強化され、さまざまな状況においてウェイクアップオプションも革新されています。nPM2100は、特許出願中の「break-to-wake」と呼ばれる機能を用いることで、簡単に復旧できる仕組みが整っています。

さらに、アルゴリズムベースによる精緻な燃料計測機能が搭載されており、バッテリー残量をより正確に把握できます。従来の電圧測定よりも高精度でのデータ収集を実現し、ユーザーはバッテリーの使用状況を把握しながら安心して使用できるよう配慮されています。

nPM2100のパッケージは、コンパクトな1.9×1.9mmのWLCSPと、汎用性の高い4×4mmのQFNの2種類が予定されており、サンプルは現在入手可能です。量産は2025年上半期を予定しており、開発者や企業に新たな選択肢を提供することが期待されています。

Nordic Semiconductorは、この技術革新を通じて、IoT市場の発展に寄与すると共に、持続可能なエネルギー管理の実現へ向けて一歩踏み出すことを目指しています。市場における彼らの技術的優位性が、さらなる製品革新をもたらすことを期待しています。


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会社情報

会社名
ノルディック・セミコンダクター株式会社
住所
神奈川県横浜市西区花咲町6丁目145横浜花咲ビル 9F
電話番号
045-620-0162

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