APAC不動産市場の現状
2025-12-04 13:11:24

アジア太平洋地域の不動産市場、投資の新たな好機が到来

アジア太平洋地域の不動産市場が示す安定化の兆し



アジア太平洋地域(APAC)の事業用不動産市場が、新たな回復局面を迎えています。最近発表されたクッシュマン・アンド・ウェイクフィールドの『2025年第3四半期 APAC投資アトラス』によると、この地域は今後の投資機会を大いに提供する段階に入っています。たとえば、オーストラリアとシンガポールは特に注目される市場ですが、日本も引き続き投資魅力を保持しています。

現在の市場動向



物流・産業用不動産が回復の牽引役となっており、リテールやオフィス物件への関心も高まり続けています。このような安定した動きの背景には、経済の低迷からの回復力と新たな成長を見込む期待が存在しています。特に日本は、安定したマクロ経済環境と低い空室率により、引き続き注目されています。

クッシュマン・アンド・ウェイクフィールドの国際調査責任者、ドミニク・ブラウン氏によると、現在のAPAC地域のTIMEスコアは3.1。これは市場が成長の初期段階にあることを意味し、金利の引き下げと安定した流動性を背景に投資家の信頼が高まっていることを示しています。

投資戦略しやすい市場



このレポートには、2つの重要な指標が用いられています。1つはTIMEスコアで、市場の安定性や成長性を評価しています。もう1つはフェアバリュー指数(FVI)で、投資家にとっての現行の不動産価格がどれほど適正かを測定します。現状、FVIは2022年第3四半期の22.7から2025年第3四半期には62.5へと上昇し、46%の市場が割安と判断されています。これは、過去2年間の18%から大幅に増えた結果です。

特にバリュー投資を狙う投資家には、オーストラリアやシンガポールが魅力的な市場として浮上しています。

長期投資の好機



さらに、韓国やインドなどの新興市場にも注目が集まっています。これらの地域は、特に産業用資産において引き続きクロスボーダー投資を呼び込んでいます。アジア太平洋地域のマーケット部門プレジデントであるジェームズ・ヤング氏は、資金調達の加速が見られると述べ、コアおよびコアプラス戦略の復活が見込まれることを強調しています。

加えて、データセンターや居住施設、セルフストレージなど、新たな投資対象が急増していることも注目です。これらの高成長市場における投資が求められる中、投資家は慎重に対象を選定し、今が資金投入の好機であると自信を持って行動すべきでしょう。

市場の今後の展望



2025年の市場は、変動や不確実性の中で控えめにスタートする見込みです。しかし、年末には香港での大規模オフィス取引や、韓国のプライムオフィス資産の売却といった重要な動きが出る可能性があり、これによって次の年に向けた期待が高まると考えられます。

全体として、APACの不動産市場は今後、安定した成長が見込まれ、投資家にとって多くの魅力的なチャンスを提供するでしょう。これは、資金の流入が増加し、新たな投資に向けた動きが活発化する兆しでもあります。

詳細な情報とレポートは、クッシュマン・アンド・ウェイクフィールドの公式サイトからダウンロードできます。今後の市場動向に注目し、適切なタイミングで投資を行うことが鍵となります。


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