株式会社スペースデータが新たなツール「CEPSim」を公開
株式会社スペースデータ(東京都港区、代表取締役社長:佐藤航陽)が、Unreal Engine 5.5を基盤としたカスタム環境物理シミュレーション基盤「CEPSim(カスタム環境物理シミュレーター)」を、開発者やクリエイター向けにGitHubで公開した。この発表は、ゲームやシミュレーターの開発をよりスムーズに行うための道を開くものである。
CEPSimの概要と機能
CEPSimは、リアルタイムで環境データ(風速、電場、温度など)を読み込み、Pythonを使って物理的な法則を表現し、その挙動を3D空間上で可視化することを可能にする拡張ツールである。従来、Unreal Engine上で新しい環境条件や物理モデルを扱うには、プロジェクトごとに異なる実装が必要だったが、CEPSimはその課題を克服。
このツールは、環境データと物理法則を分離・標準化することにより、エンジニアリングのコストを削減し、柔軟性を向上させる。CEPSimは、共通のデータ形式を利用して環境を定義し、物理法則もPythonのスクリプトとして記述可能であるため、新たな環境条件の追加や変更が簡単に行える。
CEPSimの特長
1.
環境と物理法則の分離・標準化
環境データは3次元グリッドデータの補間にも対応しており、風速や温度などに幅広く使用できる。物理法則はスクリプトとして追加できるため、エンジンのコードを変更せずに環境と物理の組み合わせを自由に操作できる。
2.
AI-nativeな設計思想
CEPSimは、ユーザーがChatGPTなどの汎用大規模言語モデル(LLM)を利用して、自然言語でルールを設定し、環境データや物理スクリプトを生成できるワークフローを確立。この設計により、開発者はより直感的にツールを利用可能になる。
3.
柔軟な利用範囲と公開リポジトリ
CEPSimはGitHubで公開され、基本的な構成に加え、サンプルデータやPythonスクリプトも含まれ、研究や教育目的での利用に制限がない。商用利用についても別途ライセンス条件の相談が可能となっている。
想定利用者とユースケース
CEPSimは特に開発者やクリエイターを対象としており、新たなゲームやシミュレーター、インタラクティブコンテンツの制作に最適である。具体的なユースケースとして、以下のような活用が期待される。
多種多様な環境条件を持った仮想空間の構築。
新しい物理モデルの検証や探索。
物理法則と環境の関係を直感的に理解できる教材としての利用。
今後の展望
スペースデータは、CEPSimを通じて物理シミュレーションの「環境」と「物理法則」の分離と標準化の概念を広めていく計画である。新たなゲーム開発、教育分野、インタラクティブな設計環境など、多岐にわたる分野で採用が進むことが期待されている。
同社は、これまでの衛星データとAI技術を活用して、デジタルツイン構築を進めており、CEPSimはそのコア技術の一環として、誰もがシミュレーションを利用できる社会の実現を目指している。
会社概要
株式会社スペースデータは、「宇宙を誰もが活用できる社会へ」という理念のもと、宇宙とデジタル技術の融合による新しい産業構築を追求するテクノロジースタートアップである。公式ウェブサイトでは最新のニュースや取り組みが掲載されているので、興味のある方はぜひご覧いただきたい。