こだわりの『冷凍広島お好み焼』—新たなビジネスモデルが全国展開へ

こだわりの『わっしょい冷凍広島お好み焼』の誕生ストーリー

広島風お好み焼きが持つ独特の魅力。24年間鉄板の前に立ち続け、多くの人にその味を届けてきた店主が、新たな挑戦に乗り出しました。それは、冷凍食品という新しい形で、全国の人々にお好み焼きを広めるというものです。今回の取り組みには、店主が経験した試行錯誤と、そこから得た確かなノウハウが詰まっています。

冷凍食品の難しさと学び

広島お好み焼きは、キャベツや焼きそばなど、たっぷりの水分を含んだ食材が特徴です。これを冷凍することは、食材の水分が失われ、ドリップが出てしまい、食感や味が損なわれるという課題がありました。そのため、冷凍には向かないとされてきました。

店主は普通に焼いて、冷凍してみるものの、何度も失敗を重ねました。そこで、プライドを捨て、冷凍食品加工場でアルバイトとしての修行を開始します。ハードな環境の中で、急速冷凍の重要性や製造工程、衛生管理について学びながら、自らの味との融合を模索しました。

地元での人気と成長

2021年2月から、広島、岡山、香川の人気スーパー「エブリイ」で『わっしょい冷凍広島お好み焼』が販売開始。月に300枚の販売からスタートし、2022年には月平均1,000枚を売り上げる人気商品となりました。特に「坂上＆指原のつぶれない店」で取り上げられたことで、さらに注目を集め、ヒロミさんからは「これ冷凍？」という驚きの声が寄せられたことも。

新たなビジネスモデルの確立

新型コロナの影響で、飲食業界が多大な打撃を受ける中、店主は「食材を廃棄せず、売上を確保するためにはどうすればよいのか」を真剣に考えました。これまでに培った経験を基に、小規模飲食店でも運営できるビジネスモデルを模索。として、冷凍お好み焼きの開発を決意。

ここで生まれたのが「おっさんずっと焼き循環サイクル」という独自の方法。人手不足や来店がなくても、完璧な品質で製造し続けることが可能になったのです。これにより、提供時間の遅れや量産の負担、長時間労働といった従来の問題を解決しました。