山岸正和写真展「彷徨」
2025年9月25日(木)から10月1日(水)の期間、アイデムフォトギャラリー「シリウス」にて、山岸正和の写真展「彷徨」が開催される。
この写真展は、人生という名の“さまよい”をテーマにした作品が展示されるもので、観る者に深い考察を促す内容が特徴だ。山岸は、知らない街を無心に歩き、そこで出会った様々な被写体を捉えることで、日常の中の非日常を切り取り続けている。彼の作品の中には、迷った道で出会う人々や風景が映し出され、観客はそこに自らを投影し、さまよい続ける自分を見つけることができるだろう。
「人生とはさまよいそのものである」という言葉が表すように、山岸の写真はただの記録ではなく、彼自身の内面をも映し出す。写真家としての視点から、被写体の本質を捉えることを目指しつつ、そこに自らの存在を溶け込ませてしまう複雑さが、彼の作品の魅力であり、同時に彼自身を困惑させる要素でもある。
展示される写真は、モノクロで45点。色彩を排除することで、形や影、テクスチャーに意識が向けられ、より深くその瞬間の感情や雰囲気を感じ取ることができる。また、うまくいかないことが当たり前の人生そのものを映しながら、喜びも見出している姿勢が感じられ、見る者に共鳴を与えるだろう。
展覧会場では、山岸がどのようにして「撮りたいもの」ではなく「自分が撮れるもの」を意識し続けるかという彼自身の問いを感じながら歩くこととなる。被写体との出会いが、彼にとってどれほど重要なものであったかは、写真の1枚1枚から伝わり、心に残ることは間違いない。
この「彷徨」というタイトルが示す通り、終わりの見えないさまよいが、山岸の作品を通じて表現されている。本展は、写真という芸術が持つ多様な表情を再考させる貴重な機会である。
観覧は、ギャラリーの公式ブログやFacebookでも取り上げられ、来場できない方でもその魅力を感じられるような情報が発信される予定だ。
展示情報
- - 期間:2025年9月25日(木)~10月1日(水)
- - 場所:アイデムフォトギャラリー シリウス
- - お問合せ:アイデムフォトギャラリーシリウス事務局 TEL:03‐3350‐1211
ぜひ、山岸正和の新たな視点から生み出された作品群に触れ、自らの“さまよい”を一緒に感じてみてはいかがだろうか。