NTTデータグループがNew Relicを導入し基幹ネットワークの可視化を実現
NTTデータグループがNew Relicを導入し基幹ネットワークの可視化を実現
2024年8月、株式会社NTTデータグループは自社基幹ネットワークに、オブザーバビリティプラットフォーム「New Relic」を導入したことで、その実施を発表しました。このプラットフォームは、国内の70社に及ぶグループ会社と200拠点、そして8万人を超えるユーザーが利用するネットワークを支える重要な役割を果たします。実施はNTTデータ先端技術株式会社が担当し、モダンなネットワークを支えるための監視設計や導入、運用までを包括的にサポートしました。
導入の背景とは
NTTデータグループは2021年から4カ年計画に基づき、国内200拠点を結ぶ基幹ネットワークの最新化に取り組んでいます。この新しいネットワークは、サービスの安定提供を可能にするため、レジリエンス(復元力)、アジリティ(俊敏性)、およびセキュア(安全性)の強化を重視して設計されています。特に、トラフィックが増加しても安定したサービスを提供するため、Network Function Virtualization(NFV)を用いたネットワーク機器の仮想化や、ローカルブレイクアウト、ゼロトラストセキュリティなどが導入されています。
ネットワーク全体は5,000台の機器で構成されており、膨大なデータを扱うことから、モダンなネットワークの可視化が最も重要な課題の一つとなっていました。これを解決するために、New Relicが選ばれたのです。
New Relicの導入理由と期待される効果
当初、NTTデータグループは複数のオブザーバビリティ製品を比較しました。その結果、New Relicが機能面、非機能面の全ての要件を満たした上で、コスト面でも優位性が高いことから採用が決定しました。特に「New Relic Network Performance Monitoring(NPM)」が、基幹ネットワークの可視化とレジリエンス強化に役立つとされています。
New Relic NPMは、監視が求められる標準項目を網羅し、5800台規模の機器を適切に監視できるスケーラビリティを持っています。また、ユーザー数とデータ量に応じたライセンス体系が導入されており、大規模環境ではコスト面での明らかな優位性が強調されました。
さらに、従来の監視ツールでは5分ごとのデータ収集では問題の見逃しがありましたが、New Relic NPMでは30秒ごとの収集が可能です。これにより、瞬時にトラフィックが急増した場合でも正確なデータを捉え、迅速なトラブルシューティングが実現できるようになりました。
使いやすさもNew Relicの特長です。オペレーターが習熟しやすく、均一に基幹ネットワークの監視を実施することが可能としているため、運用効率の大幅な向上が期待されています。関係者間でのダッシュボード共有により、問題の原因究明と解決プロセスが迅速化されることも見込まれています。
企業の声
NTTデータグループのITマネジメント室の川戸祐介課長は、「基幹ネットワークの最新化の中で『レジリエンス』の強化を実現するために、New Relicの活用を進めていきます。今後は、プライベートクラウドのサーバーやストレージ、パブリッククラウドの領域にも、その活用を広げていく予定です」と述べています。
また、新レリック社の小西真一朗社長は、NTTデータグループの基幹ネットワーク監視のモダン化に貢献できることを光栄に思うとし、「オブザーバビリティをフルに活用し、レジリエンス強化に寄与する技術支援を提供してまいります」と述べています。
この取り組みは、記録的なデジタル変革を通じて、NTTデータグループのビジネス成果の向上へと繋がることでしょう。New Relicの導入事例は、今後のITインフラの進化においても重要な指針となるはずです。これからのNTTデータグループに期待が高まります。
会社情報
- 会社名
-
New Relic株式会社
- 住所
- 東京都港区赤坂9-7-1 ミッドタウン・タワー18階
- 電話番号
-
03-4577-9065