地域の継業を促進する新たなプラットフォーム「relay」
近年、日本の中小企業が直面している大きな課題の一つが後継者不足です。2019年度の中小企業白書によれば、2018年には約47,000件の中小企業が廃業し、そのうちの半数は利益を上げていながらも後継者がいないために閉業せざるを得なかったという事実が示されています。2025年には約20万人の経営者が70代に達すると予測されており、この問題は放置できない状態にあります。
このような背景を受けて、地域の継業支援を目的としたマッチングプラットフォーム「relay(リレイ)」が誕生しました(
relay)。このプラットフォームは、後継者を探している中小企業と事業を引き継ぎたい方々をインターネット上で繋ぐサービスです。
relayの特長とは
「relay」は、従来のマッチングサイトとは異なり、単にビジネスの受け渡しをするだけではなく、企業や店舗の運営者の想いまでも記事化し、メディア機能をもって展開されます。このことで、後継者候補たちは企業の理念や文化を理解した上で、適切な選択をすることができるのです。
まずは宮崎県から活動を開始し、将来的には全国展開を視野に入れています。
初号案件の発表
この度、「relay」では第一号案件として、宮崎の中心市街地に位置する「CORNER/コーナー」(運営:株式会社一平)の後継者を募集しています。「CORNER」は、2008年からこの地で地域のシンボルとして親しまれてきた店舗です。一平は、故郷の味を提供する「元祖レタス巻き」の一平寿司をベースに、「Tully’s Coffee」や「九州パンケーキカフェ」の展開も行っており、最近では分散型ワークプレイス「九州アイランドワーク」の新サービスも手掛けています。
今回の後継者募集は、さらなる海外展開を見据えた事業戦略として位置付けられています。
事業承継業界に新風を吹き込む存在への期待
株式会社ライトライトは2020年に設立された新興企業で、代表の齋藤隆太氏は、地域とクラウドファンディングを結びつける「FAAVO」の立ち上げを経験しています。FAAVOでは109のエリアが開設され、地域プロジェクトへの資金調達も実現しました。彼の想いは、「出身地と出身者をつなげる」というもので、地方出身者が経営者としてUターンする未来を目指しています。
企業情報
- - 社名:株式会社ライトライト
- - 所在地:宮崎県宮崎市清武町池田台7-3
- - 代表者:齋藤 隆太
- - 資本金:3,000,000円
- - 事業内容:継業マッチングプラットフォーム「relay」の開発・運営、クラウドファンディングサポート事業
この新たな取り組みが、地方の中小企業が長く存続するための手助けとなることを期待しています。