日本医師会の松本吉郎会長は、7月3日に日本銀行本店新館で行われた新千円札贈呈式に出席しました。日本銀行から贈呈されたのは、記番号AA000007AAの新千円札です。
日本銀行は、新紙幣の発行にあたり、広く国民に公開するなど、新紙幣に関する広報活動に協力してもらうことを目的として、新紙幣の肖像画に採用された人物にゆかりのある団体などに若い記番号の新券を贈呈しています。日本医師会は、初代会長が北里柴三郎先生であったことから、贈呈先に選ばれました。
松本会長は贈呈式に先立ち、日本医師会館で記者会見を行い、「これまで千円札の肖像画となっていた野口英世先生に続き、2代続けて医師が肖像画となったことは、医療が社会に欠かせないものという確証であり、医師の社会に果たす責任の重さを改めて感じている」と述べました。
さらに、北里先生が「予防医学を確立することが近代化である」という強い信念を持っていたことに触れ、「予防や健康増進が重要な役割を果たすようになってきており、今後もこの北里先生の志を受け継ぎ、治療を中心とした医療のみならず、予防・健康づくりにも力点を置いた人生100年時代という健康長寿社会の実現に尽力していく」と強調しました。
また、千円札がお札の中で最も流通量が多く、国民に一番親しまれているお札であることにも触れ、日本医師会としても国民に親しまれ、信頼される医師会として、国民の皆さんの生命と健康を守っていくとの決意を示しました。
贈呈された新千円札は、7月5日から日本医師会館1階に展示されています。見学は平日の午前10時から午後5時までで、会館1階にあるインフォメーションにお声掛けください。
日本医師会は、47都道府県医師会の会員をもって組織する学術専門団体です。「医道の高揚、医学及び医術の発達並びに公衆衛生の向上を図り、社会福祉を増進すること」を目的に、医師の生涯研修に関する事項、地域医療の推進発展に関する事項、保険医療の充実に関する事項など、さまざまな活動・提言を行っています。