RYODENがデータ活用基盤を2ヶ月で実現した背景とは?
株式会社RYODENは、IoTデータを効果的に利用するために、わずか2ヶ月という短期間でデータ分析基盤を構築しました。このプロジェクトには、データモデリングとアーキテクチャ設計を専門とする株式会社メソドロジックが携わり、最新のデータ技術を使用しながら効率的に進められました。
RYODENの挑戦とニーズ
RYODENは、全国に広がる小売業者に対して店舗環境データ収集と分析を行ってきました。しかし、既存のシステムではデータのパフォーマンスや拡張性、アクセス制御、データガバナンス等で課題が浮上し、さらなる分析の拡大に対応できないことが明白でした。そこで、RYODENは、自社のIoTデータをマルチクラウド環境で分析するために、新たにSnowflakeを導入する方向に舵を切ります。
新技術の導入に向けたパートナーの模索
RYODENは、米国で普及しつつあるModern Data Stackを活用し、必要なデータ基盤の構築を目指すことにしました。しかし、新しい技術に関する知見が不足していたため、社内のニーズに最適に応えるための技術支援が求められたのです。そこで選ばれたのがメソドロジックでした。
短期間での基盤構築
プロジェクトの準備段階では、パートナー選定に時間を要したため、実際のPoC(Proof of Concept)開始までの期限は2ヶ月という厳しいものでした。それにもかかわらず、メソドロジックは迅速にModern Data Stackを選定し、Snowflakeやdbt Cloudを活用することで基盤の構築を完了させました。これにより、予定通りのスケジュールを確保し、データ視点でのニーズにもフレキシブルに対応できたのです。
Snowflakeによる安全で効率的なデータ管理
新たに設計されたSnowflakeデータレイクは、メダリオンアーキテクチャに基づいて構築され、データ構造の効率性を高めました。また、アクセス制御にはDAC(任意アクセス制御)とRBAC(ロールベースアクセス制御)を組み合わせ、適切な権限設定を行い、安全にデータを活用できる環境を整えました。
dbt Cloudによるデータモデルの拡張
店舗数の増加に伴い、dbt Cloudを利用して分析項目が異なるデータテーブルの作成を容易にする仕組みが整備されました。これにより、データエンジニアにかかる人的負担が軽減され、より効率的な運用が実現しました。
Prefectによる柔軟なデータパイプラインの設定
データパイプラインの要となるPrefectは、ユーザーフレンドリーなインターフェースを提供し、エラーハンドリングや再実行も簡素化。これにより、信頼性の高いデータフローを実現しました。
RYODENの未来に向けた一歩
RYODENでは、これらのデータ管理技術を駆使した『RYODENTii!』というブランドを創設し、省エネルギー化や多様な設備機器の管理を効率的に進めるためのIoTサービスを提供しています。
株式会社RYODENの北出氏は、次のように述べています。「私たちの取り組みは、持続可能な社会の実現に向けた一環です。メソドロジックの支援を受け、確固たるデータ活用プラットフォームを構築することができました。」
このように、RYODENはデータ活用基盤の内製化を進め、未来の社会課題に積極的に取り組む姿勢を示しています。