食育健康サミット2024:健康寿命延伸に向けた取り組み
公益社団法人 日本医師会と米穀安定供給確保支援機構が毎年開催する「食育健康サミット」の2024年度版が、ウェブ配信で行われます。今年のテーマは「健康寿命延伸に向けたアプローチ~高齢期をいきいきと過ごすための食事と運動~」です。
健康日本21に基づく取り組み
このサミットでは、「健康日本21(第三次)」に即した健康づくりが進められます。特に高齢期における低栄養やロコモティブシンドロームの予防が重視されており、高齢者の生活習慣病の予防・治療に必要な情報を発信します。
フレイル・サルコペニア対策の重要性
低栄養はフレイルやサルコペニアの引き金となり、要介護状態に至る危険性もあるため、栄養に関する課題解決が急務です。このシンポジウムでは、フレイル・サルコペニアを防ぐための具体的な食事と運動について専門家の知見が提供されます。
講師陣と講演内容
サミットの座長は帝京大学の寺本民生教授が務め、様々な領域の専門家による講演が行われます。基調講演では、東北大学の辻一郎先生が日本食の特性と健康長寿の関係についてお話しします。日本食パターンが総死亡リスクを有意に下げることが多数の研究で示されています。
荒木厚先生が担当する講演1では、高齢期の健康課題と栄養療法の重要性が強調され、特に75歳以上の高齢者に適した栄養療法のシフトが提唱されます。
次に山田実先生が講演する内容では、フレイルやサルコペニア対策としての運動・食事、さらには社会との関わりの重要性が語られ、具体的な運動プランや栄養管理方法が紹介されます。
川口美喜子先生の講演では、高齢者が健康を保つために必要な食事選びについて詳しく解説され、炭水化物の必要性や栄養素が体内でどのように使われるかについても考察されます。
誰でも参加可能な科目
本サミットは医療従事者を主な対象としていますが、一般の方にも無料で視聴できる機会が提供され、事前登録が必要です。興味のある方は、米ネットから登録を行い、最新の知識を学ぶ貴重な機会を逃さないようにしてください。
健康寿命を延ばすために
日本の健康寿命の延伸は、医療費負担軽減や高齢期のQOL向上にも寄与します。今後の社会において高齢者が自立し、活躍できる環境は、しっかりとした栄養と運動のサポートによって築かれるものです。このサミットを通じて、より多くの人々が健康で充実した生活を送るための手助けになることを期待しています。