獄中からの告発！食事のリアルを綴った感動のルポルタージュ

2025年5月1日、新たな視点で刑務所生活に迫る一冊が発売されます。その名も『獄食』。著者の富士乃夜桜氏は、獄中で過ごす受刑者でありながら、リアリティのある視点をもって刑務所内での食事、つまり「獄食」や日常生活を赤裸々に描いています。本書は単なる食事のルポではなく、彼らの生活全般を捉えた貴重な記録となっています。

知られざる監獄食の真実

我々一般人が想像する以上に、刑務所での生活や食事は厳格に管理されています。法律によって、一人当たり、1日の食費は520円と定められており、その内訳は主食に97円、副食に423円です。この基本的なルールは全国一律であり、地域差はありません。しかし、具体的な副食の内容や調理法は、各刑務所に任されています。通常、献立を決めるのは管理栄養士ですが、その料理を実際に作るのは受刑者です。彼らには料理の専門知識がないため、素人同然の中で精一杯の工夫を凝らしています。

獄食の魅力

受刑者の間で食事は「イベント」として位置付けられています。毎月掲示される献立表を見て、受刑者たちは次に食べられる料理を期待し、一喜一憂します。「今日はトンカツだ」と嬉しそうに語り合う彼らの姿が目に浮かびます。食事は単なるカロリー摂取の場ではなく、彼らにとっての大切な楽しみの一部なのです。

刑務所ヒエラルキーの中での食事事情

特に、LB級刑務所は再犯率が高い、悪質な犯罪を犯した受刑者が集まる場所で、その平均年齢は約50歳。長期にわたる服役生活が彼らの心に与える影響は計り知れません。この厳しい環境の中で、食事の重要性は一層高まります。食事は日常の小さな楽しみであり、彼らにとっての希望の象徴とも言えます。

食堂での特別な思い出

著者は30年にわたる服役生活の中で、多種多様な食事経験を持っています。彼が過ごすLB級刑務所では、その文化や習慣が独特であり、受刑者たちの視点から語られる食事のリアルな実態が色濃く反映されています。中には、特別な行事ごとに準備されるご馳走や、誕生日のケーキ、クリスマスの特別メニューなど、思い出深い瞬間も語られています。