飲食店売上動向を占う「ポスタス」2025年4月レポートの概要と傾向

飲食店売上動向レポート2025年4月

ポスタス株式会社が発表した2025年3月度の飲食店売上動向レポートは、業界の現状を知る上で非常に重要なデータを提供しています。こちらでは、その内容と調査結果について詳しく説明します。

調査の概要

ポスタス社は、クラウド型モバイルPOSレジ「POS+」のデータを基に、2025年3月の飲食店売上状況を集計し、その結果を取りまとめました。これは飲食店における売上や消費動向を把握するための貴重な資料です。社長の本田興一氏は、「飲食店を取り巻く環境変化や実態に関する情報を積極的に発信し、支援策を検討・提案していくことが、私たちのビジョンの実現につながります」と述べています。

売上の現状

2025年3月度の飲食店売上は前年同月比で97.8%と、前月から6.4ポイントの増が見られましたが、全体としては前年を下回っていることがわかりました。また、地方ごとの売上週次推移では、平均して93.5%となり、特に北海道では前年対比96.7%と高い数値が出ました。これにより、地域差があるものの、全体的に少しずつ持ち直しの兆しを見せています。

キャッシュレス決済の状況

キャッシュレス決済の比率は全国で51.7%と、前月と変わらず安定していることが確認されました。業態別にみても、全ての業態でキャッシュレス比率が35%を超えており、特に持ち帰り業態ではコード決済の比率が15.1%と高い結果となりました。経済のデジタル化が進む中、飲食業界でもキャッシュレス化が浸透してきていることを示しています。

ジャンルごとにみると、28ジャンル中17ジャンルでキャッシュレス比率が50%を超えており、特にサラダ店では20.1%と高い割合を示しています。また、前月からの動きとしては、食事系や専門料理、持ち帰り業態でのキャッシュレス決済の利用が増えており、顧客のニーズの変化が響いています。

決済手段別の状況

全体として、クレジットカードの比率が最も高く、78.5%を占めています。次いでコード決済が15.8%と続いています。業態別にみると、専門料理の業界ではキャッシュレス決済の利用が最も多く、50.6%の利用割合が記録されています。現金の利用が依然として48.4%であり、キャッシュレスと現金の共存が続いている状況も見逃せません。

終わりに

ポスタス株式会社のレポートは、潮流としての飲食店業界の変化を捉える上で非常に役立つものであり、キャッシュレス決済の進展や地域別の売上動向など、多方面からの情報を得ることができました。今後もこのような調査を通じて飲食業界がどのように変化していくのか、引き続き注目する必要があります。しかし、今後どのような戦略を立てていくかが、業界全体の回復にとって重要な指針となるでしょう。ポスタスの取り組みに期待したいところです。