500年の歴史を誇る日本酒、剣菱がデザイン賞を受賞

剣菱酒造とその歴史

剣菱酒造株式会社の商標「剣菱」は、日本の伝統を感じさせる象徴的な存在です。2016年10月28日、剣菱はグッドデザイン・ロングライフデザイン賞を受賞しました。この受賞は、500年以上にわたって愛され続けてきたその歴史と、変わらぬデザインの価値が認められたことを意味します。

剣菱の商標とその象徴性

剣菱の商標は、1505年から用いられ続けています。「剣菱」という文字は、上部に男性、下部に女性を象徴する形状を持ち、陰陽和合を表しています。このデザインは、もともとは識字率が低かった時代に、文字の代わりに使用されたものであり、単なるロゴ以上の深い意味が込められています。

日本国内外での知名度も高く、剣菱は1620年頃から徳川家の御用達として人気を博しました。歴史的な背景や文化的価値が詰まったその商標は、他の酒と一目で区別される重要な役割を果たしてきました。このように、剣菱酒造は「古今第一トス」という精神で、時代を超えてその味を守り続けています。

デザイン賞受賞の背景

グッドデザイン賞の審査委員は、剣菱の商標は長年形を変えずに愛されてきた驚くべき例であると評価しました。古代の文化や価値を現代に伝えるためのシンボルとして、剣菱のロゴは今もなお心を揺さぶるデザインとして評価されています。これにより、剣菱は過去の伝統を尊重しつつ、新たな価値を生み出す存在として存在し続けているのです。

剣菱酒造の未来へ

剣菱酒造株式会社の代表取締役社長、白樫達也氏は、511年間の歴史に感謝の意を表し、今後も変わらぬ味と品質を提供していくと述べています。剣菱の製造にあたっては、日本で唯一、木製の酒造道具の職人を雇い、代々受け継がれた技術と知恵を大切にしながら、お客様にご満足いただける商品作りを続けていきます。

さらに、2016年度グッドデザイン・ロングライフデザイン賞受賞展が開催されることが発表され、剣菱のデザインの魅力をより多くの人々に知ってもらう機会が提供されます。会期は10月28日から11月20日まで、会場はGOOD DESIGN Marunouchiです。