石垣島への新たな一歩!求人マッチングサービス「やいまのしごと」の登場
八重山地域の観光客数は年々増加しており、コロナが明けた令和6年度には142万人に達すると予想されています。これは過去2番目の多さで、観光業の活況を示す指標となっています。しかし、これに追随しているのは観光施設や飲食店の増加だけではありません。生産人口の減少が深刻な問題となっているのです。
近年、石垣島を含めた八重山地域は、観光産業の発展に伴い、飲食店が441店、宿泊施設が494件と増加しています。しかしながら、実際の労働人口は10年前に比べて約2,000人も減ってしまっています。この事実は、地域経済にとって深刻な問題です。住宅の確保が難しい中小企業が存在し、外部からの労働力を呼び寄せることが難しい状況が続いています。
このような課題を受けて、八重山の中小企業や個人事業主にとって「自社に合った人材を地域で探す」ことが急務となり、専用の求人サイト「やいまのしごと」が2023年10月20日にリリースされました。
「やいまのしごと」の独自機能
この求人サイトの特徴は、通常の求人掲載に加えて、求職者と企業のマッチングを促進するための2つの仕組みを持っていることです。
1. 「やいまの掲示板」
この機能は、沖縄特有のWワークを行っている人々が多いために作られました。例えば、週3日や土日だけ働きたいという条件を持つ求職者が、こちらの掲示板に自分の働ける時間を投稿することで、企業からスカウトを受けることができる仕組みです。これにより、求職者は一つ一つの求人に問い合わせる手間を省け、スムーズなマッチングが実現します。
また、個人情報への配慮から、掲示板はニックネームで投稿するスタイルを採用しています。これにより、地域特有の「転職=噂が立つ」といった文化にも配慮しています。
2. Instagram連携機能
求職者は、求人を掲載した後、運営側にInstagramへの投稿申請を行うことができます。その後、スタッフがその情報をInstagramのフィードやストーリーにアップロードします。日常的に利用されるプラットフォームであるInstagramを活用することで、求職者にとって新たな働き先が目に飛び込んでくるような環境を整えています。午前中の仕事の合間や、休憩時間に素敵な求人に出会うかもしれません。
今後の展望
「やいまのしごと」は、八重山地域に住む人々や、かつて島を出ていった方々のUターンを促す環境を整えることを目指しています。これにより、地域社会全体が支え合いながら、生き生きとした社会を作る手助けをしたいと考えています。島民、移住者、そして外に出た方々が共に生きる環境を作ることで、持続可能な地域づくりに貢献していきます。
会社情報
「やいまのしごと」を運営する株式会社島の人事部は、2025年に「株式会社CHAKKAZAI」から社名を変更しました。人事専門家がまだ少ない八重山地域において、地域の「人事部」としての役割を果たし、多くの人々に価値を提供し続けることを目指しています。この背景には、採用代行事業、求人サイトの運営、外国籍人材の紹介と管理、採用特化SNSやLPの運用など、多岐にわたる事業内容が含まれています。
この新たな取り組みが、八重山地域の労働環境をどのように変えていくのか、これからの動向に注目が集まります。