GMO AI&ロボティクス商事が日本語向け言語モデルの開発へ
2023年10月1日、GMO AI&ロボティクス商事株式会社(以下GMO AIR)とSakana AI株式会社は、日本語に特化した大規模言語モデルの研究開発を正式にスタートすると発表しました。このプロジェクトでは、2025年10月1日からの実施を予定しており、日本国内のAI利用ニーズに応える高品質なモデルの開発を目指します。
背景
近年、人工知能(AI)の進化により、人とコンピュータの対話がますます自然で深くなっています。しかし、日本語に特化した言語モデルの開発は、英語圏と比べると遅れているのが現状です。特に、日本特有の文法や微妙なニュアンスを理解するエネルギーを持った日本語向けモデルに対する需要は高まっています。
GMO AIRとSakana AIは、この機会に日本の歴史的文化背景や言語特性に基づいた大規模言語モデルの作成を進め、より使いやすいAIの社会実装を行うことを決定しました。
共同の取り組み
本プロジェクトでは、GMOインターネット株式会社が提供する国内最大級のGPU計算資源「GMO GPUクラウド」を活用します。この計算リソースを駆使することで、高速かつ効率的に日本語モデルを開発できる環境を整えています。Sakana AIの技術力とGMO AIRの実績を結集し、より実用的な日本語対話モデルを生み出す方針です。
活用例
今回開発される日本語向けモデルは、特に以下の分野での活用を想定しています:
1.
介護・福祉領域 - 高齢者とのスムーズな対話を促進し、孤立防止や生活の質向上に寄与することを目指します。
2.
カスタマーサポート - 利用者の要望に応じた、柔軟で高精度な応答を実現することで、顧客満足度を向上させます。
3.
教育・学習支援 - 学習者が安心して使える日本語特化の対話型AIを開発し、教育の質を向上させることを狙います。
今後の展望
GMO AIRとSakana AIのコラボレーションにより、日本語を母国語とする人々にとって、親しみやすく信頼できるAIが提供されることが期待されます。このプロジェクトを通じて、社会の様々な課題解決に貢献し、AI活用の新たな可能性を切り開くことが目標です。
会社情報
Sakana AIについて
Sakana AIは2023年に設立され、東京を拠点にAI関連技術の研究開発を行っています。AI技術の最前線を創出し、金融や防衛分野に特化したソリューションで、日本社会のニーズに応えています。
GMO AIRについて
GMO AIRは、2024年にAIとロボット事業を展開する総合商社として設立され、業界の効率化と自動化を促進する革新的なソリューションを提供することを目指しています。包括的な社会課題への対応のために、AI導入支援からセキュリティサービスまで提供しています。
この共同プロジェクトは、日本語のAI活用促進に大きな一歩を踏み出すものとして注目されています。