シミックホールディングスとブラックストーンの戦略的提携
2023年、シミックホールディングス株式会社が、アメリカのプライベート・エクイティ・ファンドであるブラックストーンと戦略的な資本提携を結ぶことが正式に発表されました。この提携により、シミックホールディングスの傘下でCRO(Contract Research Organization)事業を展開するシミック株式会社は、医薬品開発支援のさらなる強化を図ることを目指します。
背景と狙い
近年、日本の医薬品業界では、新薬の開発が海外に依存する傾向が強まり、創薬力に低下が見受けられます。また、薬価改定などによって、日本市場の魅力も減少しています。こうした状況の中で、シミックホールディングスは最先端の技術とデジタル革新を活用し、革新的な新薬の創出に向けたエコシステムづくりに積極的に取り組んでいます。
提携の目的は、CROにおいてお客様に高品質で効率的な開発支援を提供することです。このような変革期において、シミックは新たなパートナーを見つけ、そのパートナーシップによって競争力を高める必要があると考えました。
ブラックストーンの役割
ブラックストーンは、世界で最大級のライフサイエンスファンド、いわゆるブラックストーン・ライフサイエンス・ファンド(BXLS)を運用しており、世界中で約150製品を上市する実績を持っています。医薬品や医療機器の開発を支援する機能に加え、米国を中心に製薬企業やバイオテクノロジー企業との強力なネットワークを有しています。このネットワークをシミックが活用することで、強力な海外バイオベンチャー企業との関係を築くことが可能になります。
未来の展望
本提携により、シミックホールディングスは2025年5月1日(予定)から、ブラックストーンが60%、シミックホールディングスが40%の持株比率を持つ新しい持株会社のもとで事業を展開します。シミックグループのアジア各拠点とも連携し、アジアのリーディングCROとして、より充実したサービスを提供していく方針です。
シミックグループは1992年に日本で初めてCRO事業を開始し、開発から製造、営業・マーケティングに至るまで、医薬品に関する総合的な支援を行ってきました。製薬企業の日本市場参入やアジアでの臨床試験実施、米国と日本における医薬品開発の支援なども展開しています。さらに、個人や自治体への新しいヘルスケアソリューションを提供することで、個々人の健康価値を最大化する事業モデルを目指しています。
シミックホールディングスの今後の展開が期待される中、医薬品開発における新たな可能性が広がることに注目です。詳しくは、
シミックグループのウェブサイトをご覧ください。