ホットリンクの生成AI活用調査結果
株式会社ホットリンク(東京都千代田区、証券コード:3680)は、生成AI活用に関する社内定点調査(第7回)の結果を発表しました。この調査は2025年10月に実施され、AIの業務への活用状況が大きく変化していることが浮き彫りになりました。
調査の背景と目的
ホットリンクは、AI活用を「事業部やコーポレート業務へのAI組み込み」を達成し、次のステップである「コンサルティング・オペレーション用AIエージェントの作成」に向けた進行中です。SNSマーケティング支援サービスを提供する中で、AIがどのように日常業務に組み込まれているかを把握するため、社内調査を行っています。
この調査が行われるのは7回目で、AI活用の定着状況や具体的な効果を継続的に記録し、社内の変化を可視化することが目的とされています。
アンケート調査の内容と結果
対象と方法
調査対象はホットリンクの正社員、契約社員、アルバイト、インターン生で、有効回答数は141名。調査期間は2025年10月9日から24日まで、形式はアンケートです。
利用頻度の向上
調査結果によると、AIサービスを「毎日(週に5回以上)」利用する社員は72.1%に達し、週に3〜4回も含めると96.4%となり、AIの活用が業務の中で定着していることが明らかになりました。初回調査(2024年4月)では2割に満たなかった「毎日」利用が、この1年半で大きく進展したことがわかります。
効果の実感
業務におけるAIサービスの利用効果について尋ねたところ、「ある程度向上している」という回答が48.2%、「大幅に向上した」が37.6%と、全体の8割以上がポジティブな効果を実感していることが確認されました。特に、業務時間が短縮されたと感じる社員も多く、「大幅に短縮できた」は28.4%を占め、前回調査よりも増加しています。
業務の質の向上も明確で、「明らかに向上した」という回答が34.6%に達しました。スピードと質の両立が実現されていることが示されています。
ポジティブな効果の詳細
AI導入によるポジティブな効果に関する自由回答からは、以下の3つのカテゴリーに分けられる効果が見えてきました。
- - 効率化: 業務のスピード向上、工数削減、初動の迅速化
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例: 「議事録や報告書の作成が数分で完了しています」
- - 知的生産: 思考の整理、アイデア発想の促進、アウトプット品質の向上
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例: 「アイデアが広がった」「表現のブラッシュアップに役立っている」
- - 心理的支援: 壁打ち相手としての活用、挑戦へのハードル低下、安心感の醸成
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例: 「『悩んだらAIに聞く』という習慣ができた」「未経験の業務領域にも挑戦できる」
これにより、AIが業務効率化ツールから「共に考えるパートナー」へと認識が変わりつつあることが示されています。
チームでの活用
調査では、AIが特定の個人のツールではなく、日常業務に溶け込んでいる様子が示されました。社員たちは自ら業務フローを見直し、ナレッジの共有を進めていることが明らかになりました。
自由記述には「チーム内でも、AIで作成した下書きを共有してブラッシュアップする流れが自然にできている」との声もありました。AIが日々の業務に自然と溶け込んでいる現状が多くの社員に共感されていることがうかがえます。
今後の展望
ホットリンクは、引き続き社内でのナレッジ共有を推進し、部門横断的なAI活用の仕組みを整備する方針です。また、「AI活用キーマン」に対するメンター制度の導入や社内研修制度の設計を進めることで、自ら課題を発見し解決できる人材の育成を図ります。
今後も生成AI活用が「定着」から「構造化」へと進む中、ホットリンクはAIドリブンな組織として創造的な業務変革を続けていきます。