BIMに関する新たなISO規格が邦訳で登場
2025年6月2日、一般財団法人日本規格協会は、建設業界におけるビルディング情報モデリング(BIM)を含むISO規格「ISO 19650-6:2025」の邦訳版を発行しました。この規格は、建築及び土木工事における情報統合とデジタル化、特に情報マネジメントにおいて重要な役割を果たすものです。
ISO 19650-6:2025とは?
「ISO 19650-6:2025」は、BIMを活用した情報マネジメントにおける安全衛生情報の取り扱いに関する規格です。建物やインフラプロジェクトの調達から設計、建設、運用、さらには使用終了に至る過程で必要な情報の管理方法が示されています。この規格は、経済的、環境的、社会的利益を確保するためのフレームワークを提供し、安全に関与するすべての関係者がどのように情報を分類し、共有するかを定めています。
価格と構成
この規格の英語版は税込で25,410円、24ページの内容となっています。一方、日本語訳版は64ページにわたり、税込で45,738円で販売されています。詳しい購入情報は一般財団法人日本規格協会のウェブサイトで確認できます。
どのような分野に適用されるのか?
本規格は、BIMを使用しない場合でも引渡しや使用段階においても同様に適用されます。これは、建築物や土木インフラのライフサイクル全体を通じて、安全衛生管理の重要性を強調していることを意味します。個人や組織が果たす役割の明確化と、安全衛生情報の効果的な管理によって、全体的な安全性が向上することが期待されます。
その他の関連規格
さらに、ISO 31000:2018も関連する規格として注目されています。この規格は、あらゆる種類のリスク管理に関するガイドラインを提供しており、業種を問わず幅広く利用できるものです。これらの規格は共通のフレームワークをもとに、リスク管理と安全衛生管理の基盤を築くことを目指しています。
日本規格協会について
一般財団法人日本規格協会は1945年に設立され、標準化や管理技術の開発・普及に取り組んでいます。JISや国際規格の発行のほか、ISO 9001やISO 14001といったマネジメントシステムの審査登録を行い、社会全体の品質向上に寄与しています。
新たに発行されたISO 19650-6:2025邦訳版は、建設業界における情報のデジタル化と安全管理の改善に寄与する期待が寄せられています。今後の動向に目が離せません。