アニメ顔にルネサンスボディ? 大矢一穂個展「Re:presentation−心的表象の絵画−」が開催!
MEDEL GALLERY SHUでは、7月5日から7月17日まで、新進気鋭のペインター大矢一穂の個展「Re:presentation−心的表象の絵画−」が開催されます。
今回の個展では、大矢一穂がカウンセリングについて学ぶ中で出会った心理学用語「representation」に着想を得て制作した作品が展示されます。
「representation」とは、自閉症スペクトラムの子供が、電車のおもちゃで遊ぶ際に、電車と同じ目線になり、自分が電車であるように遊ぶことから始まります。しかし、成長と共に、電車を上から俯瞰し、乗客の声など、電車の環境そのものを再現するようになります。
この過程は、外の世界と自己の内的世界を同一視する世界観から、外の世界を自分なりに捉え、外の世界のこととして再び現前させるように変化していく過程を表しています。
大矢一穂は、自身の作品制作において、この「representation」の過程と共通点を見出しました。自身の経験や感情を整理し、絵画を通して「私は世界をこのように見ました・感じました」と表現することを目指しています。
今回の展示作品には、「見る」人物・目線が数多く描かれており、その多くは自画像のようです。大矢一穂は、自身の姿を「representation」することで、自分自身を客体化し、外の世界にどのように位置付けるべきかを探っていると言います。
作品内の人物の感情や関係性は、大矢一穂自身の見たこと・感じたことを抽象化・絵画化したものであり、自身の経験をそのまま描いたものではありません。
今回の展示作品は、これまでよりも自己治癒的な作品が多く、心理学に基づいた展示タイトルが付けられています。現代日本において「大矢一穂」という人間がどのように生き、その物語を絵画として表現したのか、そしてその表現が自身をどのような地点へ導いてくれたのか、ぜひ展示でご覧になってみてください。
大矢一穂の個展「Re:presentation−心的表象の絵画−」概要
開催期間: 2024年7月5日(金)~7月17日(水)
時間: 13:00~19:00 (最終日は17:00まで)
休廊日: 木曜日
会場: MEDEL GALLERY SHU
住所: 東京都渋谷区神宮前4-28-18 カトル・バン原宿B1
大矢一穂について
大矢一穂は、1997年生まれの愛知県出身の画家です。2021年に金沢美術工芸大学油画専攻を卒業しました。「油彩表現」「身体表現」をテーマとし、アニメーションや漫画表現を取り入れた物語的な絵画を制作しています。
アニメ顔にルネサンス時代のボディという独特な表現で注目を集める大矢一穂。その作品は、現代社会の複雑な感情や人間の存在について、深く考えさせられるものです。
ぜひ、この機会に大矢一穂の個展「Re:presentation−心的表象の絵画−」を訪れてみてください。