2024年オンラインメディア信頼度調査結果
広告メディアプランニングに特化する株式会社VOSTOK NINEは、全国の4,000人を対象に「主要オンラインメディアの信頼度調査」を実施しました。この調査の目的は、オンラインメディアが発信する情報に対する消費者の信頼度を把握し、広告投資に活用することです。2024年の調査結果をまとめるとともに、昨年との比較結果について詳しく解説します。
調査の基礎データ
2024年の調査では、有効回答者数は3,317人。このうち、オンラインメディア全体に対する信頼度は74.6%(2023年:79.1%)に及びました。その一方で、オンラインメディアが「信頼できない」と回答した人は25.5%で、昨年よりも信頼性が低下したことが明らかです。
性別・年代による信頼性の違い
オンラインメディアへの信頼性を性別・年代ごとに分析したところ、20代では女性が信頼度が高く、40代では男性が高い傾向が見えました。このようなトレンドを踏まえ、各年代のニーズに合わせた広告戦略が求められます。また、特に10代からの信頼度が大きく低下している点も注目すべきです。
カテゴリ別の信頼性分析
調査項目の中で注目されるのは、メディアカテゴリー別信頼性です。2024年の結果を2023年と比較すると、「動画・音楽メディア」や「SNS」、「レシピサイト」の信頼性が大幅に低下しています。特に「SNS」では、いわゆるUGM(User Generated Media)のクオリティが不均一であることが、信頼性の減少につながっていると考えられます。
一方で、「新聞・雑誌系」といった伝統的なメディアの信頼度は安定しており、これらは高品質なコンテンツを提供し続けています。他方で、動画・音楽メディアの中では「TVer」や「Radiko」が高い信頼を獲得しており、利用者の過半数が「信頼できる」と回答しています。
今後の広告戦略に向けて
この調査から明らかになったのは、「メディアへの信頼性が低下している」という点と、「新聞・雑誌系メディアの信頼性は変わらない」という二つの側面です。広告代理店としては、どのメディアを利用すれば消費者との接点を良好に保てるのかという視点を持つ必要があります。消費者が認識する信頼性がメディア選択に影響を与えるため、広告の出稿先にも考慮が必要です。
調査の意義と今後の展望
2024年の調査結果を通じて、オンラインメディアの信頼性について新たな視点を提供できたと考えています。特に、若年層の信頼が低下している現状は、今後のメディア戦略や広告プランに大きな影響を与える要素となるでしょう。また、広告主は質の高いコンテンツが信頼を築く鍵であることを再認識すべきです。
この調査結果を活用し、広告プランニングの参考にすることで、より効果的なアプローチが期待できます。現在のデジタルメディアの流れを捉えつつ、広告が社会に与える影響についても広く思考を巡らせる必要があります。