医療情報をわかりやすく発信するシンポジウム
2023年3月16日(木)に、埼玉県立大学が主催する「医学系研究をわかりやすく伝えるための手引き」シンポジウムが開催されました。本イベントは、コロナウイルスのパンデミックを背景に、医療情報の正確な伝達の重要性を再認識する中で、特に一般の方々に向けた医学系研究の情報発信について話し合う機会でした。オンライン形式で行われ、500名の参加者を迎えました。
開催概要とプログラム
シンポジウムはZoom Webinarを通じて実施され、参加費は無料でした。内容は以下の通りです:
- - 開会挨拶
- - 埼玉県立大学の山田恵子准教授による事業概要の説明
- - 医療分野での普及活動の成果報告
- 東京大学医学部附属病院の早川雅代特任研究員
- 帝京大学大学院の小川留奈ヘルスライター
- 認定NPO法人ささえあい医療人権センターの山口育子理事長
- 青山学院大学の田中祐輔准教授
- コーディネーター:東京大学の井出博生特任准教授
手引きの重要性
このシンポジウムは、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の支援のもと、「医療情報をわかりやすく発信するプロジェクト」に基づいています。このプロジェクトは、様々な専門家や一般の方々が医療情報の透明性とアクセスビリティを高めるための取り組みです。
実際に行われた調査によれば、医療研究における専門用語は、一般の方々にとって理解が難しい場合が多いことが明らかになりました。例えば、「信頼性」という用語は医学の文脈では異なる意味合いを持ちますが、一般的には「信用」の意味で使われるため、誤解を招きやすいのです。このような認識の相違を解消することが、医療情報を円滑に伝える鍵であると考えられています。
AMEDとプロジェクトの意義
AMEDは、日本国内における医療研究開発を推進し、その成果を実用化するための様々な取り組みを行っています。特に、「医療情報をわかりやすく発信するプロジェクト」は、その一環として設立されたもので、医学研究者や医療従事者、法律の専門家、一般の人々が連携して医療情報の普及に取り組んでいます。
ホームページには、研究結果や新しい手引きの情報が掲載されており、より多くの人たちがアクセスしやすい環境を整えています。
シンポジウムの影響
シンポジウムを通じて、参加者同士の意見交流が活発に行われ、今後の活動に向けた新たな視点とアイデアが生まれました。医学情報の発信における透明性を高め、一般の人々が医療についてより理解を深める手助けとなることでしょう。このような取り組みが進むことにより、私たちの健康や医療に対する理解が深まり、より良い社会の実現につながることが期待されています。