神奈川県央地区で自動運転EVバスの実証実験
2025年3月10日から21日にかけて、神奈川県央地区で初めての公道において自動運転EVバスの実証実験が実施されることが発表されました。この実験は、相鉄グループの相鉄バス株式会社、NTTコミュニケーションズ株式会社、先進モビリティ株式会社、そして海老名市が協力して行うもので、地域ごとの移動手段の多様化を図ることが目的です。
実験の背景と目的
現代の日本社会は高齢化が進み、従来の通勤・通学の枠を超えた「多様な移動ニーズ」が見えてきています。このニーズに応えるためには、地域に根ざした様々な移動手段の提供が不可欠です。特に自動運転技術は、この課題に新たな解決策を提供する可能性を秘めています。
この実証実験は、海老名市と相鉄ホールディングスが2024年に結んだ包括連携協定を契機として実現しました。実証期間中に地域の人々に自動運転バスを利用してもらうことで、自動運転技術への理解と社会受容性の向上を図ります。
実証実験の詳細
実証実験では、海老名駅から市役所までの片道約1.2キロメートルの区間を運行します。この際、運転席には運転士が配置され、遠隔監視は海老名市役所内で行われます。独自のモバイル通信技術を使用することで、とても安定した遠隔監視が可能となっています。
また、一般の利用者が自動運転EVバスに乗車できるチャンスも提供します。アプリを通じて事前に予約を行うことで、実際に自動運転バスの体験をすることができます。これにより、自動運転バスに対する知名度と受容性が高まることが期待されます。
技術と先進性
実証実験で使用される小型EVバスは、先進モビリティが用意したもので、全長6990mm、全幅2080mm、全高3060mmの給電・走行が可能なモデルです。自動運転システムはレベル2に設定されており、運転士による監視を行いながらの部分運転自動化を実現しています。
また、NTTコミュニケーションズの先進的な5G通信技術を活用することで、混雑環境でも安定した映像の伝送が可能です。これにより、遠隔監視センターからの監視業務がスムーズに実施されます。
社会への影響
今回の実証実験は、地域内での移動手段の多様化を進めるだけでなく、他の地域でも同様のシステムが導入されるきっかけになると期待されています。自動運転バスは、高齢者や障がい者、さらには通勤・通学に悩む人々にとっても移動の自由をもたらすものです。今後の進展が非常に楽しみです。
お問い合わせ先
本実証についての詳細やご質問については、以下の各社にご連絡ください。
- - 相鉄バス自動運転担当:メール
- - NTTコミュニケーションズ経営企画部広報室:03-6700-4010
- - 先進モビリティ:電話
- - 海老名市まちづくり部:046-235-9676
このように、自動運転EVバスの実証実験を通じて神奈川県央地区の移動の未来がどのように変化していくか、今後も注目していきたいと思います。実験成功の暁には、多くの地域においても新たな交通手段が確立され、より便利用な生活環境が提供されることが期待されます。