シルバー経済の未来を探る!第3回日中国際医療産業サミット
昨年の2025年6月6日、株式会社キャンパスクリエイトが主催する「第3回日中国際医療産業サミット」が華やかに開催されました。このイベントは、一般社団法人国際スマート医療健康協会とともに、蘇州市人民政府の支援を受けて実現した重要な国際的なプログラムです。
このサミットは、ヘルステックなどの新技術の普及や、オープンイノベーションのエコシステムの形成に関心を持つ約300名が一堂に会し、活発な意見交換を行いました。参加者たちは、日中の医療産業の発展に向けた新しいアイデアや実践を共有し、国際的な協力の重要性を再確認しました。
イベントの冒頭では、藤田医科大学東京先端医療研究センターのセンター長、白木良一氏による基調講演が行われ、続けて日中両国から選ばれたスタートアップ企業17社のピッチが行われました。
トヨタ自動車の先進的な取り組み
特に注目を集めたのは、トヨタ自動車(中国)有限公司の新事業推進部のGM、薛冰氏による講演です。彼は、トヨタの企業使命である「Mobility for All」を通じて、高齢者や障がい者が社会で自由に移動できる新たな産業機会を提案しました。この取り組みは、官民・異業種間の連携を促進し、社会課題を解決することを目指しています。トヨタは、スズキを含む中国市場において、こうした理念を実現するための具体的な施策を進めているとのことです。
ピッチとブース展示
サミットの後半では、全36社によるブース展示もあり、参加者は新しい技術やサービスを直接体験し、交流を深める機会を得ました。また、サミットの締めくくりとして、蘇州市人民政府から選ばれた3プロジェクトがイノベーション・プロジェクト賞を受賞し、各プロジェクトの成果が称賛されました。これを契機に、新たなビジネスの可能性が広がることが期待されます。
基本合意書の締結
さらに、過去からのサミットでの参加プロジェクトの中から、5社が選ばれ、蘇州現地企業2社を含む7社によって、グローバルオープンイノベーション活動の支援に関する基本合意書が締結されました。この合意は、日中両国間の協力体制を強化するための重要なステップであり、これまでの藤田医科大学との人材育成や共同設立の実績を持つ双方にとって、さらなる可能性を生むものと期待されています。
ヘルステックの重要性
季晶副市長の基調講演では、高齢者が直面する課題への取り組みが強調されました。ヘルステックは、これらの課題解決の鍵となる要素とされ、シルバー経済の未開拓のポテンシャルを引き出すためには、新しい市場の開発が不可欠だと指摘されました。来年も継続的にサミットが開催されることが発表され、進化する医療産業の未来に向けた期待感は高まっています。
このように、日中の医療産業においてはオープンイノベーションやヘルステックの重要性が増しており、参加者たちはその未来を共に描くために集結しました。今後も、両国の協力関係がさらなる発展を遂げることを願ってやみません。