持続可能な未来を切り開く！新素材PAPLUS®の誕生とその可能性

2023年10月、株式会社カミーノが発表した新素材、PAPLUS®は、石油由来成分がほぼゼロ％であることを実現した植物由来の生分解性プラスチック代替素材です。この革新的な素材は、使い捨てプラスチックの代替品としてだけでなく、リユース製品にも十分な強度を備えている点が特徴です。さらに、電子レンジや食器洗い機にも対応できる耐熱性も兼ね備えており、実に多用途です。

環境への配慮

PAPLUS®が持つ大きな特長の一つは、カーボンニュートラルの実現です。従来のポリプロピレン（PP）と比較して、CO₂排出量を75％も削減することが可能で、環境への配慮が求められる現代において非常に重要な素材です。また、食品衛生法に準拠したプレミアムグレードが用意されているため、食品関連の用途にも安心して使用できます。

最終廃棄時には、粉砕することでリサイクルが可能になるため、使用後も環境に優しい処理が可能です。また、堆肥化設備で微生物の働きにより水と二酸化炭素に分解され、新たなエコサイクルを形成します。プラスチック廃棄物の問題が深刻化する中で、その解決策として期待が寄せられています。

国際展示会での評価

本年10月には、ドイツ・デュッセルドルフで開催された世界最大のプラスチック見本市K2019にて、PAPLUS®の成形品が展示され、大きな反響を呼びました。多くの来場者から高い評価を受け、特に欧州系の化粧品や日用品のメーカーからは試作品の製作依頼が相次いでいます。これにより、来年の前半には商品化を計画しており、さらなる市場展開が期待されています。

代表取締役の想い

同社の代表取締役である深澤幸一郎氏は、「日本人にとって親しみ深い紙や自然由来の原料と、日本のものづくり技術を組み合わせることで、この新しいプラスチック代替素材を開発できたことは非常に嬉しいことです」と述べています。

日本が抱えるプラスチック問題に対する対応の遅れに批判が集まる中で、PAPLUS®が地球規模でのプラスチック削減に貢献する日本発の強力なソリューションであることを باورしています。グローバルな市場に向けたさらなる研究開発を続け、持続可能な未来を目指します。