書籍『支配と操縦の教育 - 子どもが学校に背を向けるわけ -』の出版について
2026年3月、元校長の渡部正嗣氏が自らの教職経験と不登校の親としての視点を融合させた書籍『支配と操縦の教育 〜子どもが学校に背を向けるわけ〜』をAmazonで発表しました。これまで35年間の現場経験を持つ著者は、単に教育論を展開するのではなく、一人の親の痛ましい体験と思索を通じて、教育システムの本質的な問題を提起しています。
教育の支配と操縦に対する後悔
著者は、熱血教師として名を馳せた時代に築いてきた「子どものため」という信念が、実は彼自身の考えに基づく「支配的な教育」であったことに気づきます。実の娘の不登校がきっかけで彼は貴重な教訓を授かり、この書は、その反省をもとに教育の形を鋭く分析しています。多くの指導者たちが「子どものため」と口にすることが、時に子どもたちを操作し、支配してしまう危険性があることを警告しています。
学校教育の病理と不登校の現状
日本の小中学校には現在、過去最多の35万人以上の不登校児が存在しています。著者はこの問題を個々の子どもの特性に求めるのではなく、より広い視点で、教育システムの限界から来ているのだと指摘します。彼の見解によると、150年以上にわたる教育の画一的なカリキュラムは、現代の子どもたちに適しておらず、自らを守るための選択として不登校を選んでいるのだというのです。
教育現場での呪縛からの脱却
書中では、「がんばれ」という言葉が国民の美徳とされる一方で、それがいかに子どもたちを追いつめる要因となるかについても言及しています。教育者として重要な役割を担う大人たちが、自己肯定感を育む支援が必要だと述べ、今後もこの理念を実践していくことの重要性を訴えます。
書籍の構成
本書は、著者の歴史と教育観の変遷を詳述した構成となっており、以下の章で構成されています:
1. 私が校長を辞めたわけ
2. 変わらない学校の考え方~学校教育目標~
3. 「子どものため」という嘘
4. 不登校が映し出す学校教育の病理
5. 不登校の子どものご家族へ
6. 新しい学校を創る校長先生へ
7. すべての大人の皆さんへ
この書籍は教育について深く考えさせられる内容であり、今の教育界が抱える問題に対する警鐘ともなっています。
著者の略歴
渡部正嗣氏は、1965年生まれで島根県で育ちました。教育学部を卒業後、中学校の英語教諭として従事し、多くの生徒たちと向き合いましたが、娘の不登校を契機に教育観が変わりました。これまでの経歴のなかで、学校教育の枠を超えた活動に取り組み、不登校の子どもたちを保護するための実践的な支援を展開しています。
本書は、教育者としての自省と、より良い教育現場の構築を求める著者の強いメッセージが込められた一冊であり、教育に関わる全ての人に読まれるべき作品です。詳細は、以下のリンクからご覧いただけます。
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