北海道から広がる海洋プラスチック対策
日本全国で問題視されている海洋ごみ。特に、ペットボトルなどのプラスチックからなる海洋ごみは、年々増加し続け、その影響は深刻です。そんな中、北海道を拠点に活動する一般社団法人北海道海洋文化フォーラムは、プラスチックリサイクル企業「株式会社エルコム」と協力し、「海の美サンガプロジェクト」を始めています。このプロジェクトは、ペットボトルキャップを素材にした世界にひとつだけのミサンガを制作し、海洋ごみ削減を目指す取り組みです。
プロジェクトの目的と流れ
「海の美サンガプロジェクト」は、まず街中からペットボトルのキャップを回収し、必要なプロセスを経てミサンガへと変換されます。この取り組みは、日本財団が仕掛ける「海と日本プロジェクト・CHANGE FOR THE BLUE」の一部として展開されており、人々が身近なところから海洋ごみ問題を意識するきっかけを提供します。
具体的な流れとしては、回収したペットボトルキャップを破砕し、再加工してミサンガに必要なデザインプレートを作成。その後、海洋プラスチックから作られたひもと組み合わせ、オリジナルのミサンガが完成します。また、プロジェクトでは500本のミサンガ製作を予定してみんなでそのエコな取り組みを楽しむとともに、海を守っているという証として、参加者や子供たちに配布される予定です。
地元サッカーチームとのコラボ
このプロジェクトは、地元のプロサッカーチーム「北海道コンサドーレ札幌」のサポートを得て進行します。特に、元キャプテンの河合竜二さんがメインサポーターとして参加し、プロジェクトの広報活動を通じて、地域のサッカーファンや市民に対して海洋ごみ問題への理解を深めることを目指しています。河合さんは、コンサドーレ1年目からキャプテンを務め、引退後もフロントやメディアで積極的に活動している信頼のおける人物です。
ペットボトルキャップの回収方法
プロジェクトでは、札幌市内の商業施設に設置された専用の分別ごみ箱や、札幌ドームでの試合会場を通じてペットボトルキャップを回収します。更には、9月に予定される一斉清掃活動でもキャップを集める予定です。この一環として、9月21日には創成川公園で大規模な清掃イベントも実施し、参加者が海洋プラスチック問題への意識を高める機会とします。
ミサンガ製造と贈呈式
10月からは収集したキャップを用いてミサンガの製造がスタートし、12月から1月にかけて完成品が贈呈される予定です。完成したミサンガは、河合さんからサポーターや子供たちに配布され、これをきっかけに海洋ごみ問題についての会話が広がることを期待しています。
日本全体への広がり
最後に、この「海の美サンガプロジェクト」は北海道を超えて全国へとその意義を発信していきます。日本中の人々が海洋ごみ問題に注目し、持続可能な社会の実現に向けた一歩を踏み出すきっかけを提供できる活動として、今後の展開に注目です。参加者一人ひとりが、「美しい海を守る」という意識を持って行動することが重要です。