膠原病に関する認知度調査の結果
一般社団法人膠原病PR協会ミライが行った最近の調査では、一般市民の約80%が膠原病についてほとんど知らないことが明らかになりました。同調査は、関節リウマチや全身性エリテマトーデス(SLE)などの自己免疫疾患に対する知識や認識を測ることを目的としています。調査は300名の一般市民を対象に行われ、今後の啓発活動に役立つ情報が得られました。
主な調査結果
1.
膠原病の知名度が極めて低い
調査によると、約49%が「初めて聞いた」と回答し、約32%が「名前だけ聞いたことがある」との結果でした。具体的な知識を持じているのはわずか3.7%であり、特に若年層の認知度が低いことが目立ちます。
2.
膠原病に対するネガティブなイメージ
膠原病についてのイメージは「特にない」が最も多く、次いで「まれな病気」や「治らない病気」といったマイナスの印象がありました。実際には国内の患者数が80万人以上にもかかわらず、患者数が少ない病気と誤解されている現状があります。
3.
診断方法や治療に関する知識不足
膠原病の診断方法について63%の人が「よくわからない」と答え、具体的に「血液検査」を知る人は25%でした。治療薬についても「よくわからない」が60%を占め、原因や治療方法に対する理解が不十分です。
4.
公的支援制度の認知度の低さ
難病患者向けの公的支援制度「特定医療費(指定難病)制度」を知らない人が67.7%に達しました。家族が膠原病の疑いがある場合の対応でも、医療機関に行動しない傾向が顕著でした。
5.
患者との接点の乏しさ
身近に膠原病患者がいないとの回答が約88.7%を占め、これが認知度の低さに繋がっています。関節リウマチなどの知名度は高いものの、他の病名については知識が不足しています。
今後の啓発活動
膠原病PR協会ミライはこの調査結果を受け、膠原病の認知を高めるための活動を強化していきます。以下の方針で取り組みます:
- - 基礎知識の普及:膠原病の正しい理解を広め、誤解を解くための情報発信を行います。
- - 早期受診の促進:膠原病の症状が現れた場合、専門医への相談を促します。
- - 公的支援制度の周知:患者やその家族が利用できる支援制度の情報を広めます。
- - 患者体験の紹介:身近な事例や体験談を共有し、膠原病が他人事ではないことを認識してもらいます。
こうした活動を通じて、膠原病に対する正しい理解が広まり、患者がより良い生活を送れるような社会を実現していくことに貢献します。
難病と向き合う人々の声
調査を通じて見えたのは、膠原病への理解が不足していることが患者の日常生活や仕事に影響を与えているという現実です。病気は目に見えないため、周囲からの理解が得られず孤立感を抱くこともあります。
膠原病PR協会ミライが掲げる「これって膠原病かも?と言える社会を目指す」というビジョンは、患者の孤立を防ぎ、社会全体の理解を深めるための重要な一歩です.
私たちは、これからも皆様と共に正しい情報の発信に努めてまいります。