ブラザー工業、エコプロアワード奨励賞を受賞
ブラザー工業株式会社は、一般社団法人サステナブル経営推進機構が主催する「第8回エコプロアワード」において、奨励賞を獲得しました。受賞の対象となったのは、昨年8月に発表された工作機械、コンパクトマシニングセンタ「SPEEDIO S300Xd2/S500Xd2/S700Xd2(Sシリーズ)」であり、ブラザーの工作機械がこの栄誉に浴するのは初めてのことです。
「エコプロアワード」は、持続可能な経営や事業の変革を進めるための「サステナビリティトランスフォーメーション(SX)」に向けた努力を評価するための制度であり、社会全体と企業の持続可能性の両立を目指しています。このアワードは、日本市場において事業者や消費者、投資家から高い評価を受ける環境に優しい取り組みや製品を表彰するものであり、審査に基づき大臣賞、優秀賞、奨励賞が選出されます。
ブラザーは以前にも、フロンレススポットクーラー「PureDrive-FL」で優秀賞を受賞していますが、工作機械分野での受賞は大きな前進となりました。
SPEEDIOシリーズの革新
SPEEDIOシリーズは、EVや半導体製造装置、航空機のアルミ部品など、多岐にわたる機械部品の切削加工を行う小型のマシニングセンタです。このシリーズは、30番主軸を搭載し、高い生産性と省エネルギー性能を誇っています。受賞したモデルは、EV関連の大型部品に対応できるよう加工エリアを拡大しながら、コンパクトな設計を維持しているため、省資源化にも成功しています。
新たに搭載された機能としては、チップシャワー省エネルギー運転や暖機レス加工支援機能などが挙げられます。これらにより、従来モデルと比較して消費電力を89%削減し、サイクルタイムを約50%短縮することに成功しました。この結果、環境への負荷を大幅に低減しつつ、生産性は約2倍に達しています。
これらの優れた省資源化の取り組みや環境への配慮が評価され、ブラザーの工作機械は「モノづくりの根幹を支える機器」として、脱炭素社会の実現に寄与することが期待されています。
ブラザーの未来に向けたビジョン
ブラザーは2030年に向けたグループビジョン「At your side 2030」を掲げており、社会の発展や地球の未来に貢献することを目指しています。また、「ブラザーグループ 環境ビジョン2050」においては、CO₂排出削減を重要な課題として位置付け、脱炭素社会へ貢献することを約束しています。今後も省エネルギーに優れた製品の開発を進め、持続可能な未来に向けた取り組みを継続していく方針です。
ブラザー工業の最新の受賞により、同社の取り組みが一層注目を集めること間違いなしです。これを機に、今後の活動にもさらなる期待が寄せられています。