住み替え 高齢者住宅 LIFULL 介護

高齢者の住み替え事情：満足度UPも、不安も… 

近年、高齢者の住み替えは増加傾向にあります。しかし、LIFULL 介護が行った調査では、住み替えに対する意向は二分されていることがわかりました。

60歳以上の半数以上が現在の住まいに不安を抱えている一方で、56%もの人が住み替えを希望していませんでした。また、住み替えを検討している人でも、具体的な住居形態や探し方について情報不足を感じているという現状も明らかになりました。

そこで、LIFULL 介護は、実際に住み替えを経験した543人を対象に、住み替えの満足度や探し方に関する調査を実施しました。

住み替え後の生活満足度は6割超！

調査結果によると、住み替えたことで生活の満足度が上がった人は61.7%に達しました。住み替え先の住居形態別に見ると、分譲マンション（76.0%）とサービス付き高齢者向け住宅（72.7%）の満足度が高く、これらの住居形態が、高齢者にとって快適な生活を実現していると言えるでしょう。

住み替え先は戸建てが人気、でも満足度が高いのは…

住み替え先の住居形態としては、戸建てが51.0%と最も多く、高齢者にとって馴染み深い住居形態であることがわかります。しかし、満足度が高いのは分譲マンションやサービス付き高齢者向け住宅でした。これは、これらの住宅が、駅や病院などの生活利便施設に近い場所に立地していること、また、バリアフリー設計やセキュリティ対策など、高齢者にとって安心安全な住環境を提供していることが理由と考えられます。

住み替え先を探す手段は「インターネット」が主流に

住み替え先を探す手段としては、インターネット（42.2%）と不動産店舗（36.5%）が上位を占めており、高齢者層においてもインターネットが主要な情報収集手段となっていることがわかります。

高齢者の住み替えで重視されるのは「生活利便性」

住み替え先を選ぶ際に重視するポイントとして、最も多かったのは「買い物に便利」（45.7%）でした。高齢者は、移動手段が限られる場合が多いため、日常生活に必要なものが徒歩圏内で揃うことが重要です。

また、「駅や病院などに近い」（35.9%）も上位にランクインしており、高齢者にとって医療機関へのアクセスが容易であることは、安心できる住環境の重要な要素と言えるでしょう。

生活満足度を上げた人が重視したポイント

生活満足度が上がったと回答した人は、「静かな場所にある」「駅や病院に近い」という点を特に重視していました。これは、高齢者にとって、静かで落ち着いた環境と、いざという時にすぐに行ける医療機関の存在が、快適な生活を送る上で欠かせないものであることを示しています。

高齢期の住み替えは「安心安全」と「快適」を両立させることが重要

LIFULL 介護編集長 小菅秀樹氏は、高齢期の住み替えは、利便性だけでなく将来の介護も見据えた慎重な選択が必要だと述べています。

高齢者にとって理想的な住み替え先とは、

1. 住環境の安全性と快適さ：落ち着いた環境で、騒音が少なく、治安の良いエリアが好まれ、公園や緑地など、気軽に散歩ができる周辺環境も重要となります。

2. 生活の利便性：スーパー、病院、金融機関など、日常生活に必要な施設が徒歩圏内にあることが重要です。高齢者の多くは車を手放すことを検討しており、徒歩や公共交通機関のみで生活できるエリアが人気です。

3. 介護・医療サポートの充実度：将来的な介護の必要性を見据え、バリアフリー設計であることや、要介護状態でも可能な限り住み続けられる住まいが選ばれます。また、緊急時に対応できる医療体制も重視されます。

これらのポイントをバランス良く考慮することで、高齢者にとって安心安全で快適な住み替えを実現することができると言えるでしょう。

高齢者の住み替えを成功させるために

住み替えは人生において大きな決断です。特に高齢者の住み替えは、単に住宅を選ぶだけでなく、将来の生活を見据えた慎重な計画が必要です。

LIFULL 介護では、高齢者向け住宅の選び方や探し方に関する情報を提供しています。

住み替えを検討している方は、ぜひLIFULL 介護のウェブサイトや相談窓口をご活用ください。