静岡市清水港周辺で自動運転サービスの実証運行を開催予定

静岡市の清水港で、2025年11月に自動運転サービスの実証を行う計画が進められています。この事業は、地域公共交通の確保や維持改善を目指す国土交通省の補助金を活用して、いくつかの企業と協力して実施されます。清水港は国際的な旅客船拠点として知られ、将来的にはさらなるインバウンドの増加が期待されています。

この実証を通じて、観光交通の充実や地域の魅力向上が狙われています。自動運転の技術を活用し、都市の交通をより便利に、そして安全にするための取り組みとして注目されているのです。過去の走行実証では、手動カートを利用した調査運行が行われており、今後はさらなる自動運転化が計画されています。2025年の実証では、スローモビリティを使用したレベル2の自動運転車両が走行します。特に、ヤマハ発動機製の車両が選ばれているのが特徴で、実証エリアとしては清水港の港湾施設内および公道が含まれます。

昨年度からの変更として、走行ルートが拡張され、一部が公道になることが決定しています。これにより、より実践的な状況下での運行が可能となり、社会における自動運転の受容を高めることを目指しています。また、運行される自動運転車両の台数も1台から2台に増やされ、異なるダイヤでの運行を行うことで、運行の多様性も確保されます。

乗車方法については、事前予約と当日予約が用意されています。事前予約は乗車日の前日17時まで行えるほか、当日は先着順で受付をしています。予約は、特設のウェブサイトから行うことができ、発車時刻の3分前までに集合する必要があります。また、イベントとの併催や大型クルーズ船の寄港など、多様な要素が絡むため、予約の際は注意が求められます。

さらなる実証実施に向けて、乗車者からのアンケートを用いて事業性の検討や社会受容性の向上が図られる予定です。実証の結果に基づき、今後の自動運転サービス実装に向けた道筋が築かれることでしょう。

この取組には、静岡市や複数の企業が参画しています。清水港振興株式会社が運行主体となり、鈴与建設、大成建設、A-Drive、アイサンテクノロジーなどが支援を行っています。また、損害保険ジャパンやＳＯＭＰＯリスクマネジメントがリスクアセスメントを担当し、安全な運行を確保する体制が整えられています。これらの企業の協力により、地域全体での自動運転社会の実現に向けた一歩が踏み出されることでしょう。静岡市の自動運転サービス実証は、今後ますます注目される取り組みとなりそうです。