キッザニア甲子園で弁理士の仕事を体験する子供たちの姿

2025年3月14日から3月20日、兵庫県西宮市の「キッザニア甲子園」では初の試みとして、「弁理士ウィーク」が開催されます。このイベントでは、こどもたちが「弁理士事務所」の特別なパビリオンで商標権について学ぶ機会が提供されます。日本弁理士会とキッザニアの運営を手掛けるKCJ GROUP株式会社のコラボレーションにより実現したこのイベントは、こどもたちが楽しみながら知的財産権の重要性を理解し、将来のキャリアとしての弁理士に興味を持てるようにすることを目的としています。

イベント初日の3月14日には、取材会が行われ、多くのこどもたちが集まりました。彼らは弁理士のユニフォームを着用し、知的財産の専門家としての役割を学ぶと同時に、商標についてのクイズを通じてその実務を体験しました。キッザニア内の企業名やブランド名を参照しながら、商標がどのようなものであるかを考える機会が設けられました。

キッザニアに登録されているロゴの例を挙げ、「商標は日本だけでなく、世界中で登録可能である」ことを学びます。また、日本の弁理士たちが他国の弁理士と連携し、国内企業が国際的に商標権を取得するためのサポートを行っていることも説明されました。続いて、商標出願の際の流れ込み込みや、類似の名前やサービスの確認が必要であることを知ります。

子どもたちは3人1組のチームに分かれ、新商品の名称についての商標出願を依頼されます。この過程では、施設内にある「パソコン工場」パビリオンを活用し、商標が登録されていないかの調査を行いました。最後に、オンラインでキッザニア特許庁へ出願書類を送信し、商標登録証を受け取るという成功体験を得ることができました。子どもたちは、「調査は大変だったけど、やりがいのある仕事だと感じた」との感想を述べました。

日本弁理士会の鈴木一永会長は、「これまでの開催を踏まえ、さらに内容をアップデートした」と語り、こどもたちが弁理士という専門職についての理解を深め、商標出願のプロセスが楽しみながら学べることに誇りを持っていると述べました。今後もこのような教育的なプログラムが続くことが期待されます。