新たな時代の船舶建造へ向けた「ゼロエミッション船の促進事業」とは
新たな航海の始まり
令和7年6月6日、国土交通省は「ゼロエミッション船等の建造促進事業」の公募を開始しました。この事業は、環境省と連携して進められており、船舶の国内供給体制を強化することを目的としています。具体的には、水素やアンモニア、LNG、メタノール、さらにはバッテリーを燃料とするゼロエミッションの船舶を建造するために必要な生産設備の整備を支援します。
この施策は、CO2の排出削減だけでなく、産業競争力の強化と経済成長も目指しています。国際的な市場においても優位性を持つことが期待されています。これにより、次世代の船舶産業を育成する土壌が整います。
1. 事業の概要
(1) 補助対象事業者
今年度の補助を受けられるのは、民間企業やそのほかの事業者です。公募要領で定められた条件を満たすことが前提となります。現状において環境配慮型の事業に注目が集まっているため、これを機に参入を検討する企業も増えるかもしれません。
(2) 事業内容
ゼロエミッション船等の建造には、エンジンや燃料タンク、燃料供給システムなど、関連舶用機器の生産設備が不可欠です。ただし、今回の支援事業では、水素やアンモニアを燃料とするエンジンの生産設備のみが対象になります。また、これらの機器を船に搭載するための設備についても整備が支援されます。
(3) 補助率
補助金は大企業には費用の1/3、中小企業には1/2が支給される予定です。これは、特に中小企業にとって新たなビジネスチャンスを見出すきっかけになるでしょう。
(4) 予算額
令和7年度から11年度までの年間の予算は合計で300億円。その初年度には24億円が割り当てられています。この金額は、今後の船舶産業にとって重要な資金となることでしょう。
2. 応募方法
応募を希望する事業者は、ゼロエミッション船等の建造促進事業事務局のウェブサイトにアクセスし、必要事項を記入した申請様式を提出する必要があります。必要書類も併せて提出しましょう。
3. 公募受付期間
公募は令和7年6月6日から7月22日まで、正午までとなっています。提出期限を過ぎてしまうと応募資格を失うため、早めの準備が推奨されます。
4. 問い合わせ先
何か不明点があれば、ゼロエミッション船等の建造促進事業事務局へ問い合わせを行うことができます。メールでのお問い合わせが推奨されており、対応時間は平日の午前9時から午後4時半までとなっています。
結論
環境意識の高まりとともに進展するゼロエミッション船の建造促進事業。今後、さらなる募集や支援が行われることが期待されます。礎を築くこの機会に、多くの企業が参入し、持続可能な未来に向けての一歩を踏み出すことが求められています。