みんなの建築大賞2025、茨木市の施設が2冠達成
2025年2月10日、東京・湯島の文化庁 国立近現代建築資料館において、待望の「みんなの建築大賞2025」の結果が発表されました。このアワードでは、日本の建築文化を広く一般に周知することを目指しており、今回で第2回目を迎えました。特に注目を集めたのは、茨木市に位置する「文化・子育て複合施設 おにクル」が、大賞と推薦委員会ベスト1というダブル受賞を果たしたことです。
大賞受賞の施設とは
「文化・子育て複合施設 おにクル」は、伊東豊雄建築設計事務所と竹中工務店の共同設計によるもので、その外観や内観は地域住民に愛される魅力的な空間として知られています。開館からわずか1ヶ月で19万人を超える来館者を迎え、休日には約1万人、平日でも4〜5千人が訪れるという高い人気を誇っています。この成功は、地元住民とのワークショップを複数回実施したことが大きな要因とされています。
特別賞とその他受賞作品
また、特別賞にはスタジオジブリのデザイン監修のもと、日本設計によって手がけられた「ジブリパーク 魔女の谷」が選ばれました。映画『ハウルの動く城』の世界観を反映した設計は、多くのファンの心を掴んでいます。
開かれた投票の仕組み
このアワードは、一般参加型であることが特徴です。ノミネートされた10作品の中から、一般の人々がSNSやGoogleフォームを通じて投票し、最も応援を受けた作品が選ばれます。今年は、合計12,963票が集まり、参加者の熱い想いが反映されました。ノミネートされた作品には、斬新なデザインや地域の特性を生かしたものが多く、建築関係者のみならず一般の支持も得ることができました。
みんなの建築大賞の意義
「みんなの建築大賞」は、日本の建築文化を振興する重要な役割を担っています。このような試みが今後も続けられることで、様々な作品が新たな気づきを与えてくれることでしょう。これからも多くの人々に建築に関心を持ってもらい、地域の魅力を再発見する機会が広がることを願っています。大賞を受賞した「おにクル」を訪れることは、そんな新たな体験の第一歩かもしれません。
参加型イベントの魅力
投票期間中には、ノミネート作品の設計者によるプレゼンテーション「設計者プレゼン総選挙」がYouTubeでライブ配信され、多くの方々に参加してもらいました。この新しい試みは、土木や建築への理解を深める大切な場となったことでしょう。
結びに
「みんなの建築大賞2025」での成功は、今後の建築アワードの在り方や、地域住民との関係構築への新たな視点を提供してくれるものとなります。これを機に、さらなる建築文化の発展に期待したいと思います。受賞名は、ただの肩書きにとどまらず、地域と共に歩むことの重要性を再認識させてくれます。