Spiberとゼニア・バルファの戦略的パートナーシップ
最近、バイオマテリアルの開発を手掛ける
Spiberが、イタリアの高級糸紡績大手
ゼニア・バルファ・ラーネ・ボルゴセシア社と戦略的な提携を結びました。このパートナーシップは、両社の卓越した技術を融合させることで、革新的な素材の開発を進めることを目的としています。特に、Spiberが誇る
Brewed Protein™ファイバーを用いた糸の研究に注力し、試作を重ねることでユニークな製品を創出することを目指しています。
新たな混紡糸の誕生
2023年から始まったこの提携により、30%のBrewed Protein™ファイバーと70%のRWSメリノウールを組み合わせた新しい混紡糸が開発されました。これにより、ニット及び織物の両方に対応できる糸の販売が進められています。この糸は、Brewed Protein™ファイバーの特性と、ゼニア・バルファ社が長年培ってきた高度なメリノウールの技術の融合によって、素晴らしい手触りを持つことが特徴です。その高い汎用性から、ジャージー・ニットウェアやコートの製造に最適とされています。
CEOのコメント
ゼニア・バルファのCEOである
ロレンツォ・ピアチェンティーニ氏は、「Spiberと共に、革新と循環の旅に出発できることを非常に嬉しく思っています。両社は共通の使命を持ち、ここから新たな革新が生まれると信じています」と語ります。彼はさらに、環境に優しい100%トレーサブルなメリノウールとBrewed Protein™ファイバーの組み合わせによる糸は、高い品質と革新の可能性を秘めていると述べました。
両社の今後の展望
Spiberとゼニア・バルファ社は、今回のパートナーシップを継続し、混紡糸だけでなく、Brewed Protein™ファイバー100%の糸も開発する計画です。両社の目標は、社会的責任や環境問題に配慮した繊維ソリューションを提供し、持続可能な未来を実現することです。新たなバイオマテリアルの普及が進む中、産業における革新を引き起こすことが期待されています。
展開する製品
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組成: 70% RWSメリノウール, 30% Brewed Protein™ファイバー
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番手: 2/60 N/m
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組成: 70% RWSメリノウール, 30% Brewed Protein™ファイバー
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番手: 1/60 N/m
ゼニア・バルファとSpiberの背景
ゼニア・バルファ社は1850年に設立され、高級メリノウールの糸を製造するリーディングカンパニーとして知られています。彼らは、最高品質の製品と地域への尊敬の念を持ち続け、世界中で高い評価を得ています。一方、Spiberは2007年に設立された山形県鶴岡市に本社を置くバイオベンチャーで、持続可能なソリューションの提供を目指し、Brewed Protein™素材の開発に注力しています。両社の連携により、更なる革新が期待されており、環境に配慮したファイバー産業の発展に寄与することでしょう。
公式サイトや持続可能性に関する情報は以下のリンクからご覧いただけます: