株式会社チカクのデジタル近居サービス「ちかく」が受賞
最近、株式会社チカクが開発したデジタル近居サービス「ちかく」が、権威ある「Red Dot Design Award 2025」を受賞しました。このサービスは、日常生活における高齢者の見守りを革新するもので、NTTドコモが提供しています。国際的なデザイン賞であるこの受賞は、同社が築いてきたデザインと技術の融合が評価された結果です。
「ちかく」の基本情報
「ちかく」は、1人暮らしをする高齢者の自宅における新たな見守り手法として注目されています。利用者はテレビにSIM内蔵の専用端末を接続するだけで、子どものスマートフォンと連携し、大画面を通じて家族とのリアルタイムのコミュニケーションが可能になります。また、親の在室状況や生活リズムの変化を把握できる機能も搭載されています。このように、見守りのニーズに対して非常に利用しやすい設計となっています。
さらに、「ちかく」はユーザーへの心理的負担を軽減するようデザインされています。特に、親が「監視されている」と感じないような配慮が施されており、リモコン一つで操作できるシンプルなインターフェースは高齢者にも優しく設計されています。
権威ある「Red Dot Design Award」について
「Red Dot Design Award」は1955年に設立され、世界で最も権威のあるデザイン賞の一つとして知られています。毎年、プロダクトデザイン、ブランド&コミュニケーションデザイン、デザインコンセプトの3部門で国際的な優れたデザインが選ばれ、表彰されます。この賞は主にIdea(独創性)、Form(デザインの品質と革新性)、Impact(理解や情緒的な意義)の観点から審査されます。
「ちかく」は、「ブランド&コミュニケーションデザイン」部門での受賞となり、その取り組みや工夫が高く評価されたことを示しています。既に「グッドデザイン賞」や「iF DESIGN AWARD」も受賞しており、これに続く新たな栄誉です。
代表取締役のコメント
今回の受賞に際し、株式会社チカクの代表取締役である梶原健司氏は、「私たちのデジタルサービスが、家族の絆を支える役割を果たすことができ、本当に光栄です。受賞は、私たちのデザインや使用感、社会貢献など全てが評価されたことを意味します」と述べています。
社会課題解決への取り組み
日本には900万人を超える一人暮らしの高齢者がおり、従来の見守りサービスはカメラやセンサーに依存していることが多く、抵抗感を持たれるケースも少なくありませんでした。「ちかく」では、高齢者とその家族のつながりを強化するために、高齢者が最も親しみやすい「テレビ」を活用しています。
この冬、見守り機能は高齢者の脳への負担を減らしつつも、家族との自然な会話を促進する効果があると言われています。「隣にいるような会話ができる」といった声も多く、徐々に利用者の生活に変化をもたらしています。
今後の展望
チカクは、デジタル近居サービスを通じて、高齢者社会が直面する様々な課題を解決するための取り組みを続けます。また、世界共通の高齢化問題にも目を向け、海外展開を視野に入れた改善と普及を進めていく方針です。今後の展開に目が離せません。このようにして、家族の絆を支える新たな手段として、コネクティビティをもたらし続けます。