トリニティ・テクノロジーと山陰合同銀行の提携
2023年、東京に本社を持つトリニティ・テクノロジー株式会社が、島根県松江市の山陰合同銀行と業務提携を締結し、高齢者向けの新サービス「おひさぽ」を提供することが発表されました。この提携は、トリニティ・テクノロジーにとって初となる、山陰地方の金融機関との協業であり、大きな注目を集めています。
提携の背景
トリニティ・テクノロジーの磨和寛社長は、今回の業務提携について「地域の夢、お客様の夢をかなえる創造的なベストバンク」を理念に掲げる山陰合同銀行と協力できることに、喜びを表明しました。高齢化が進む日本社会において、高齢者が安心して暮らせる環境の提供は喫緊の課題です。この提携により、共同で高齢者への支援を行うことが期待されています。
「おひさぽ」の概要
「おひさぽ」は、特におひとりさまの高齢者に焦点を当てたサービスです。婚姻率の低下や少子化が進む中で、頼れる家族がいない高齢者が増えている現状に対応するために開発されました。このサービスは、高齢者が直面するさまざまな問題を包括的に解決することを目指しています。
1. 家族の代わりに寄り添う
「おひさぽ」は、見守りや生活事務の支援を行い、病院や高齢者施設への入所手続きのサポートを提供します。さらに、死亡後の葬儀や相続に関する手続きもお手伝いし、種々の課題を一括して解決します。これにより、家族がいない高齢者でも安心して生活を送ることが可能になります。
2. 高齢者支援の7点セット
「おひさぽ」は、具体的には次の7つのサービスを提供します。
1. 見守り
2. 生活事務支援
3. 身元保証
4. 財産管理
5. 任意後見
6. 尊厳死宣言書
7. 死後事務支援
これらをお客様の生活状況に応じて組み合わせることで、安全で安心なサポートが実現されます。特に資産管理の面では、不正を防ぐために、信託銀行や信託会社の信託口座で厳重に管理されています。
高齢者の現状と必要性
統計によると、2021年には日本全国で1,500万世帯の高齢者世帯があるとされ、その中で約270万世帯は子どもがいない高齢者世帯です。こうした現状から、家族のサポートがない高齢者にどのような支援ができるかは、非常に重要な課題です。
会社概要
トリニティ・テクノロジー株式会社は、2020年に設立された若い企業ですが、急速に成長し続けています。主に家族信託をテーマにしたコンサルティングやSaaS制作を展開しており、今後も高齢者支援に力を入れていく姿勢を示しています。
このように、トリニティ・テクノロジーと山陰合同銀行の提携は、高齢者が安心して生活できる社会づくりに貢献するものであり、地域社会における重要な取り組みとなります。