介護業界の未来を切り開く「なんじょう苑グループ」の挑戦
介護業界は長年、「稼げない」「厳しい」といったネガティブな印象が根強く存在します。しかし、そのイメージを根底から覆そうとする動きを見せているのが、沖縄県南城市の「なんじょう苑グループ」です。運営する日南株式会社は、11周年を迎えたこの年に介護職の待遇改革に本格的に乗り出しました。
介護の新たな価値観を創造
「なんじょう苑グループ」の代表取締役、新垣憲良氏はもともとIT業界でキャリアを積んでいました。その経験を活かし、2014年に介護業界に参入。高齢化が進む日本において、介護は単なる職業ではなく、社会全体にとって不可欠な要素であると確信しています。新垣氏は「この業界には未来がある」という信念をもとに、従業員が働きやすい環境と、しっかりとした収入を得られる職場作りに取り組んでいます。
現在、同グループは4つの老人ホームと2つのデイサービスを展開し、130名以上のスタッフが働いています。 驚くべきことに、同グループの介護福祉士の平均年収は350万円、看護師は490万円と、いずれも沖縄県の平均を大きく上回っています。
業界が抱える課題とその解決策
しかし、介護業界は依然として深刻な課題に直面しています。人手不足や低い給与、離職率の高さ、そしてキャリアの不透明さや職場に対するネガティブなイメージが、業界全体の発展を妨げています。
「なんじょう苑グループ」は、これらの課題に対して具体的な対策を講じています。例えば、業界平均よりも高い給与水準を維持するだけでなく、キャリアパスを明確に示すことで、従業員のモチベーション向上を図っています。さらに、複数名勤務を実現して夜勤の負担を軽減し、働きやすい環境を整備。
働きやすい環境の整備
新垣氏は「激務」というイメージを払拭するため、社員の労働時間の短縮やフレキシブルな勤務体制を導入。また、休日の希望にも応じることで、プライベートと仕事の両立が可能な環境を提供しています。これによって、介護職が「しっかり稼げる」職業であることを広くアピールしていく計画です。
新たな未来を目指して
業界の発展のために、「なんじょう苑グループ」は引き続き、待遇の向上及び事業の拡大を推進していく方針です。今後は、明確なキャリアプランをもとに、各職種でどのようにキャリアを築いていけるかを社員に示していく予定です。新規事業の展開も視野に入れ、さらなる成長を目指します。
新垣氏は「11年間の歩みは決して楽なものではなく、まだまだ課題が山積しています。しかし、この業界で無理なく働き、生き生きと成長できる未来を作ることが私たちの使命だと信じています」と語ります。
「なんじょう苑グループ」の挑戦は、介護業界のイメージを変え、次世代の職業としての魅力を高める一歩となるでしょう。今後の動きに注目です。
会社概要
- - 社名: 日南株式会社(なんじょう苑グループ)
- - 所在地: 沖縄県南城市大里大城2005-1
- - 代表者: 新垣 憲良
- - 設立: 2014年
- - 事業内容: 有料老人ホーム、訪問看護・介護、通所介護等の運営
- - URL: なんじょう苑グループ